九州エリアで医薬品卸6社に談合疑惑!被害者である国立病院機構は今後どうする?

医薬品卸の今後

こんにちは、元MSかつ現役MRのヒサシです。

2019年~2021年にかけて、医薬品業界を震撼させた4大卸によるJCHOジェイコー談合事件。

TVやネットニュースでも大々的に報道されたため、業界内のみならず一般人からも悪い意味で注目されることになりましたよね。

ヒサシ
ヒサシ

当時のことについて、鮮明に記憶している人も多いのではないでしょうか?

医薬品業界史上、最も悪質な談合とも呼ばれた事件ですが、最終的には2021年6月30日の有罪判決を以て一段落しました。

 

医薬品卸4社のJCHO談合問題はいつ決着するのか?今後の展開について考えてみる!

 

…と思いきや、今後は九州エリアにて新たな談合疑惑が持ち上がりました。

業界誌によると、九州の医薬品卸6社が国立病院機構の入札にて談合した可能性があるとか。

これを受けて、2021年11月9日に公正取引委員会(以下、公取こうとり)が医薬品卸各社に対して立入り調査に乗り出しました。

 

国病機構本部を発注者とする「九州エリア」の医薬品入札で談合疑い 医薬品卸6社に公取委が立ち入り検査

 

ここまで公取が動いている以上、現時点では“クロ”に限りなく近いグレーなのは間違いありません。

直接の被害者である国立病院機構にとっては、まさに怒り心頭に発するといったところでしょうか。

今後の展開について未確定な部分も大きいですが、JCHO談合事件という前例もあります。

法人(会社)に対する罰金刑。

個人(談合の実行者)に対する懲役刑。

この辺りの扱いについて、今後はどうなるのでしょうか?

そして、医薬品卸という業種そのものへの批判。

こうなった以上、JCHOジェイコー談合事件と同じ悪夢が繰り返されるのでしょうか?

そこで、JCHOジェイコー談合事件という前例を踏まえて、九州エリアにて持ち上がった談合疑惑について今後の展開を予想していこうと思います。

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被疑者である医薬品卸6社

今回の談合疑惑に関わっているとされているのは、九州エリアの医薬品卸6社です。

業界誌などで報じられている6社の内訳は以下の通りです。

・アステム(フォレストグループ)

・富田薬品

・アルフレッサ

・アトル(メディセオグループ)

・翔薬(スズケングループ)

・九州東邦(東邦グループ)

これら6社で九州・沖縄地区のシェア8割超を占めるとか。

ヒサシ
ヒサシ

つまり、殆ど全ての卸が被疑者ってわけか…

一応、アステムと同じフォレストグループに所属している九州エリアの医薬品卸としては、『藤村薬品』や『ダイコー沖縄』があります。

さらに他の医薬品卸としては、九州エリアだと『宮崎温仙堂商店』という会社もあります。

しかし、報道の内容を読む限りだと上記の藤村薬品などは談合に関与していないみたいですね。

よって、今回は名前が挙がっていない九州エリアの医薬品卸は“シロ”と判断して良さそうです。

ヒサシ
ヒサシ

まあ、実際のところは分からんけど…

さて、談合内容の概要についてはこんな感じです。

・2016年度以降に国立病院機構が発注する医薬品の一般競争入札で談合した疑いあり

・入札対象は九州にある“国立病院機構病院”と、労働者健康安全機構が運営する“労災病院”の合計31病院

・発注規模は年間200億円ほど

2016年度以降ということは、JCHOの談合問題の時期と被っています。

このことから、4大卸によるJCHO談合事件との関係性が窺えますね。

 

医薬品卸4社のJCHO談合問題はいつ決着するのか?今後の展開について考えてみる!

 

多分ですけど、JCHO事件の捜査線上にて、今回の国立病院機構に関する談合疑惑が浮上したのではないでしょうか?

JCHO談合事件では4大卸のPCや携帯電話などが公取に押収されたそうですが、その中に九州エリアでも談合していたと思しき痕跡でもあったのか。

あるいは、JCHO談合事件の関係者から国立病院機構の談合云々についてタレ込みでもあったのか。

まとめると、JCHO事件があったからこそ国立病院機構絡みの談合にもメスが入ったとも考えられますが、実際にはどうなんでしょうね…。

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犯則はんそく調査』と『行政調査』の違い

今回の国立病院機構の一件とJCHO談合事件との相違点として、公取による調査の種類が異なります。

JCHO談合事件のときは、刑事告発を前提とした犯則はんそく調査でした。

一方で今回の国立病院機構に関する談合については、行政調査というものが行われています。

両者の違いは一体何なのか?

平たく言うと、犯則調査よりも行政調査の方が軽い処罰で済みます。

サッカーで例えるなら、犯則調査がレッドカードであり、行政調査はイエローカードといったところです。

ヒサシ
ヒサシ

より悪質性が高い場合に“犯則調査”が行われます!

犯則調査が行われたJCHO談合事件では、談合に関与した人物に懲役刑が科された他、法人(会社)に対しても罰金刑が科されています。

早い話、刑事罰というものが各社に科されたわけです。

これは刑事告発を前提とした『犯則調査』だったからこそ、ここまでの厳罰が科されたと考えられます。

何と言っても、犯則調査では裁判官が出した許可状により、証拠の捜索・差押えが可能です。

裁判官も関与している時点で、何となくですけど事件としての悪質性が高そうな感じがありますよね。

JCHO談合事件では医薬品の契約金額も莫大だったことから、公取も事態を重く見て犯則調査に踏み切ったのでしょう。

一方で、今回の国立病院機構絡みの談合について行われている行政調査とは、それほど悪質性が高くない事案に対して行われる調査です。

最終的な処罰についても、課徴金(罰金)の納付・排除措置命令などで済みます。


引用:公正取引委員会ホームページ


今回の談合云々は九州エリアに限定されており、なおかつ談合の金額的にもJCHO談合事件のときよりは少額です。

つまりJCHOのときほど悪質性は高くないため、公取は『犯則調査』ではなく『行政調査』で十分と判断したのではないでしょうか?

以上のことから、もちろん公取の意見次第ではありますが、JCHO談合事件のときのように特定の個人にまで懲役刑が科される可能性は低いと考えられます。

刑事告発となった場合の求刑内容(予想)

先ほどお伝えした通り、今回の談合疑惑では犯則調査ではなく、行政調査がされています。

このことから、JCHO談合事件のときほどの厳罰が科されるとは考えにくい状況です。

少なくとも、現時点では刑事事件化する可能性は殆どゼロといって良いでしょう。

…とは言っても、捜査が進んでいくことで公取が『この一件はJCHO談合事件と同じくらい悪質性が高い』と判断した場合、刑事告発も視野に入ってくる可能性はあります。

今回の国立病院機構での談合疑惑について捜査が進めば、いずれ必ず事件の全容が見えてくるはずです。

6社が談合したというのは事実だったのか?

事実だったのなら、いつ・誰が・どのように談合したのか?

談合していた時期は?金額は?

この辺りの内容を吟味し、なおかつ公取が“悪質性が高い”と判断して、医薬品卸への刑事処分を要求した場合。

あくまで仮定の話ですが、もし刑事告発という展開にでもなれば、法人への罰金刑・個人への懲役刑が科されることになるでしょう。

その場合、多分ですけどJCHOの談合事件と同じような経過を辿るのではないでしょうか?

だとすれば、おそらく逮捕ではなく在宅起訴きそとなる可能性も高いです。

(※『逮捕』と『起訴』は別物です!)

起訴』とは検察官が特定の刑事事件について、裁判所の審判を求めることを指す言葉です。

つまり、起訴とは刑事裁判の開始を意味しています。

これによって被疑者が有罪なのか、無罪なのかが決まります。

もし有罪であれば、どれくらいの刑罰を科すのが相当かを決めるための審理が始まります。

在宅起訴』とは、被疑者となる人間が、留置場などの刑事施設に身柄を拘束されていない状態(つまり家にいる状態)で、検察官が起訴することです。

つまり、在宅起訴の場合は身柄を拘束されません。

よって、被疑者は事件を起こした場合であっても通常どおりの生活が可能であり、仕事等への影響を抑えることが出来ます。

ちなみにですが、JCHO談合事件のときはアルフレッサ・スズケン・東邦の3社に対して、法人として罰金2億5,000万円が科されています。

さらに、3社の中で談合を指示していた幹部クラス7人(病院統括部長など)について、階級が上の人間には懲役2年、階級が下の人間には懲役1年6ヶ月が科されています。

 

卸談合事件 アルフレッサ・スズケン・東邦の3社と7人に有罪判決 東京地裁

 

今回の国立病院機構での談合疑惑について、もし刑事告発という展開になったら、JCHO談合の判決内容と概ね同じような感じになるのではないでしょうか?

その場合、病院入札に関与していた幹部レベルの社員が法廷で罰せられる可能性は高いと思います。

刑事事件となった時点で、会社を代表して懲役刑を科される人間は必ず必要ですからね。

ヒサシ
ヒサシ

ある意味では“人柱”だろうか…

その一方で、法人への罰金刑もキツいものがあります。

地場卸の規模で2億~3億レベルの罰金が科されたら、会社への経済的ダメージは計り知れません。

4大卸を含めて、ここ最近の医薬品卸の決算状況を見る限りでは軽視できない金額ですからね。

 

大手医薬品卸4社における2021年3月期の決算内容(特に営業利益)がエグすぎる…!!

地場の医薬品卸における2021年3月期の決算内容を徹底分析!営業利益が厳しすぎる…!!

 

被疑者である医薬品卸全てに同額の罰金が科されるのか。

それとも、特定の医薬品卸だけに極端に高額な罰金が科されるのか。

もし後者なら、科される金額次第では経営に支障が出る医薬品卸が現れるかもしれません。

それこそ地場卸にとって“億レベル”の罰金が科されようものなら、この上ない深手となりそうです。

事業規模を考えても、地場卸には広域卸ほどの資金的な余裕がないのは明白ですからね…。

 

医薬品業界における『広域卸』と『地場卸』の違いとは?医薬品卸の元社員が解説します!

 

…と言っても、繰り返しなりますが、これはあくまで仮定の話です。

このような最悪のシナリオ(=刑事事件化)が実現する可能性は極めて低いでしょう。

リーニエンシー制度で“無罪”となる卸はどこだ?

JCHO談合事件の際、当初はメディセオ・アルフレッサ・スズケン・東邦の4社で談合したと報じられました。

しかし、初報から数ヶ月が経ったタイミングで、メディセオがリーニエンシー制度(別名:課徴金減免制度)を利用していたという事実が発覚。

そのことによって、メディセオだけが法人・個人への処罰を免れるという超展開が起こりました。

このときは医薬品業界の中でも、まさに賛否両論の意見が飛び交う事態となったことを憶えています。

リーニエンシー制度』とは、事業者が関与した談合について、その違反内容を公正取引委員会に自主的に報告した場合、課徴金が減免(減額または免除)される制度です。

公正取引委員会が調査を開始する前に、他の事業者よりも早期に報告することで、課徴金の減額率が大きくなる仕組みです。

つまり、早期に違反(談合事実)を自主申告するほど、課徴金が減免される比率が高くなります。

リーニエンシー制度とは、早い話、正直者が得をするルールなんですよね。

JCHO談合事件の際、メディセオは1番手で公取に談合した事実を告白したことで、社会的には処罰されずに済んでいます。

モラルはともかく、会社としては極めて賢い経営判断だったと言えるでしょう。

ヒサシ
ヒサシ

その代わり、メディセオは他の大手卸3社からメチャクチャ恨まれているみたいですけど…

以上のことを考えてみると、今回の国立病院機構での談合疑惑においても、リーニエンシー制度を利用した卸がいる可能性は高いです。

良くも悪くも、メディセオという前例がいるワケですからね。

さて、今回の被疑者である医薬品卸6社のうち、メディセオ傘下の卸はアトルです。

グループ会社の前例に倣って、もしかするとアトルがリーニエンシー制度を使ったのか?

それとも、今回は全く別の卸がリーニエンシー制度を使ったのか?

課徴金(罰金)の納付。

そして、排除措置命令。

もし刑事事件化した場合には、法人への罰金刑に、個人への懲役刑。

これらを回避できるという意味で、リーニエンシー制度の効果は絶大です。

最終的にどこの医薬品卸が“無罪”となるのか気になるところです。

国立病院機構が医薬品卸に科す“指名停止”のペナルティ

JCHO談合事件のとき、直接は関係なかった国立病院機構にも飛び火して各医薬品卸にペナルティが科されるという事態に発展しました。

そのペナルティとは『指名停止』と呼ばれるものです。

これは医薬品卸に対して、一定期間は入札に参加できないという罰則です。

(※詳しくは下の記事をご覧ください!)

 

JCHOの指名停止措置で大手&地場の医薬品卸に激震!談合問題でまさかの展開か!?

 

入札に参加できないということは、会社として国立病院機構と取引できないことを意味します。

これは即ち、指名停止を食らった医薬品卸は無条件で売上・利益がゼロになるということです。

薄利多売を是としている医薬品卸にとっては、これ以上ない痛手です。

4大卸の規模ならともかく、地場卸にとっては挽回が難しいだけのダメージが生じるのではないでしょうか?

指名停止期間がどのくらい長引くかにもよりますが、JCHO談合事件の前例を鑑みるに、年単位のペナルティとなることは間違いないでしょう。

ただでさえ経営的な窮地に陥っている医薬品卸各社ですが、これまた大変なことになってきましたね。

一応、先述したリーニエンシー制度で無罪となった医薬品卸だけは、取引継続となる可能性があります。

しかし、談合によって有罪となった医薬品卸は問答で指名停止のペナルティを科されます。

つまり、有罪・無罪とでは売上面において天と地ほどの差が出るでしょう。

ヒサシ
ヒサシ

2022年以降、九州エリアの帳合は大荒れになりそうですね…

ただ、一定期間の指名停止で済むのなら、まだマシとの見方もできます。

本当に恐ろしいのは、国立病院機構が『談合した医薬品卸とは今後一切取引しない!』と言い出すことです。

JCHO談合事件に引き続いて、今回の一件です。

言うまでもなく、国立病院機構の怒りは頂点に達したことでしょう。

金輪際、談合するような業者とは関わりたくない。

今回のように、やましいことに巻き込まれるのは御免被りたい。

そのように考えた結果、指名停止というペナルティですら生温いという結論に至る可能性もありそうな気がします。

よって二度あることは三度あるとでも言わんばかりに、被疑者である医薬品卸との“無期限取引停止”を表明しても何ら不思議ではありません。

三度目の正直という言葉もありますが、今の状況で国立病院機構が医薬品卸のことを再び信用するものでしょうか?

仮に信用するとしても、口で言うほど簡単なことではないと思います。

医薬品卸6社の売上・利益に関して、国立病院機構が生殺与奪の権限を持っているのは間違いないでしょう。

なぜ11月というタイミングで公取が動いたのか?

JCHO談合事件と、今回の国立病院機構での談合疑惑。

両者の共通点としては、公取が初めて動いたタイミングです。

JCHO談合事件の場合、公取が被疑者である4大卸の立入り調査に踏み切ったのは2019年11月29日でした。

 

卸連 4社への公取委強制調査でコメント 不信を招き、疑念を生じさせたと謝罪

 

そして今回の国立病院機構での談合疑惑。

これに関して公取が立入り調査を行ったのは2021年11月9日です。

ご覧の通り、両方とも11月に公取が動いています。

これは果たして偶然なのでしょうか?

公取による捜査が開始されるということは、被疑者が談合していると思しき情報(リーク)が必要です。

それもただの情報(リーク)ではなく、それなりに信憑性が高く、ある程度の物証のある内容でなければ、公取はここまで動いたりしないはずです。

いつ・誰が・どのようにして公取に“談合疑惑”の情報を持ち込んだのか?

メチャクチャ気になるところですが、こればかりは公取の人間にしか分からないことです。

ヒサシ
ヒサシ

分からないことをいくら考えても仕方ない!

…と言いたいところですが、こういった時には色々と想像(邪推)してしまうのが私という人間です。

…というワケで、ここからは勝手な想像込みですが、私の考えを述べてみたいと思います。

もしかしたら、11月というタイミングで談合疑惑+立入り検査を表沙汰にすることで、翌年の春に控えている薬価改定での談合を防ぐという狙いがあるのではないでしょうか?

ご存知の通り、偶数年の春は医薬品の薬価改定があります。

そのタイミングに先んじて、敢えて11月という時期を選んで公取が動いたと考えるのは邪推でしょうか?

談合されて直接的に困るのは、勿論ですけどJCHOや国立病院機構といった医療機関です。

その一方で、間接的に困るのは国や行政といった公的機関です。

医薬品卸が談合することで、医薬品の納入価格は高止まりします。

…となると、薬価(医療費)を引き下げたい国・行政としては不都合なんですよね。

医薬品卸には出来る限り価格競争させて、薬価引き下げのための土台を作りたい。

その土台作りを妨げるであろう談合という行為は、法律云々を抜きにしても歓迎できない。

国なり行政なりにはこのような考えが少なからずあり、そのことが11月というタイミングでの公取始動に一枚噛んでいるのではないか。

ついでに言うと、九州エリアでの談合疑惑について公取にリークしたのは、国または行政の息がかかっている人物だったのではないか。

あるいは、今回の談合疑惑について公取は前々から察知していて、11月になったから(=薬価改定が近くなってきたから)本腰を入れて調査に乗り出したのではないか。

ヒサシ
ヒサシ

…なんてことを私なんかは考えてしまいます!

根拠は何もありませんし、ハッキリ言ってただの想像でしかありません。

もしかしたら2020年の春以降は新型コロナウイルスが流行した影響で、公取内で人手不足に陥っていたとか、捜査が先延ばしになっていただけという可能性もありますし。

しかしながら、個人的にはJCHO談合事件という前例から、どうしても『11月』というタイミングに胡散臭さを感じてしまうのです。

度重なる医薬品卸の信用失墜

九州エリア限定とはいえ、国立病院機構での談合疑惑が業界内にもたらしたインパクトは絶大です。

何と言っても、今回はあまりにも時期が悪すぎる。

2021年6月にようやくJCHO談合事件について一区切りついたかと思いきや、同年のうちに別の談合疑惑が持ち上がったワケですからね。

公取が医薬品卸各社に立入り検査をしている以上、限りなく“クロ”に近いグレーであることは間違いないです。

ヒサシ
ヒサシ

公取が“ガサ入れ”するときは、殆ど100%の可能性で“クロ”ですからね…

九州エリアのみならず、全国各地で医薬品卸への不信感が再燃しているのではないでしょうか?

まさに信用失墜の極み。

いや、すでにJCHO談合事件のときに医薬品卸の信用が地に堕ちていたことを考えれば、信用ゼロの状態からマイナスになったとも言えます。

しかも、その信用マイナスについて未だ底は見えそうにない。

医薬品卸各社としては、一難去ってまた一難といったところです。

付け加えると、今回の一件についてJCHO談合が表沙汰になった時期(2019年11月)以降にも嫌疑がかけられているとしたら、医薬品卸各社への批判は凄まじいものになりそうです。

業界誌での報道内容を読んだ限りでは、国立病院機構での談合疑惑は2016年度以降の時期が対象とされています。

2016年度以降ということは、2020年度や2021年度にも談合していた可能性もあるワケです。

もしですけど、被疑者とされている医薬品卸6社が2020年度~2021年度も談合していたという展開にでもなったら、それこそ目も当てられません。

通りすがりの人
一般人

JCHOの一件で懲りてないのか!

…などと言われた場合、弁解の余地もありません。

医療機関のみならず、世間からの批判も避けがたいことになりそうです。

国立病院機構での談合疑惑が真実だったとしても、せめてそれはJCHO談合事件の前に行われていたものだと信じたいところです。

若いMSが気の毒で仕方ない

今回の国立病院機構での談合疑惑について、現役のMSたちはどう思っているのでしょうか?

九州エリアの被疑者とされる医薬品卸6社のみならず、本州で仕事に励んでいるMSにとっても今回の一件は看過できない出来事です。

特に、若い世代のMSにとってはショックも大きそうです。

その中でも、2020年4月以降に入社したMSについて、私は気の毒で仕方ありません。

新卒で医薬品卸に入社したかと思えば、JCHO談合事件の影響により世間からは白い目で見られるという展開。

ようやくJCHO談合事件が一段落したかと思えば、今度は九州エリア限定とはいえ再び談合疑惑が持ち上がる始末。

外勤の度に取引先からは非難の視線を向けられたり、後ろ指をされるような日々。

ただでさえ後発品を中心とした出荷調整などで疲弊している中、今回の談合疑惑によってMSの仕事(あるいは医薬品卸そのもの)に嫌気が差している若手も多いのではないでしょうか?

 

出荷調整に嫌気が差した若手MSが急増中!彼らは医薬品卸を辞めたがっている!?

 

私個人としては、医薬品卸は社会的意義のある業種だと思っています。

決して目立つ存在ではありませんが、医薬品卸という社会インフラがあるからこそ、恩恵を受けている人間は各方面に沢山います。

MS(医薬品卸)を辞めた私がこう言っても説得力がないかもですが、これが私の偽らざる本心です。

 

医薬品卸がなくなると困る人間は大勢いるぞ!業界内における卸の必要性を再考する!

 

私自身も経験があるので分かるのですが、MSの仕事は確かに大変です。

その一方で、MSという存在がこの社会の中で果たしている役割は大きいです。

しかし、若い頃は自分流の仕事のやり方について確立できていない時期でもあります。

そんなキャリア的にも精神的にも不安定であろう20代前半~中盤くらいの若いMSにとって、JCHO談合事件から続く今回のような不祥事は、到底受け入れられるものではないでしょう。

そのMS個人が悪いことをしていなくても、取引先からは疑いの目で見られるわけですからね。

ハッキリ言って、痛くもない腹を探られるのは不快なだけです。

中堅~ベテラン世代のMSならば、そういった疑いの目をかわすべも心得ているでしょう。

しかしながら、若手MSにとっては疑いの目を向けられること自体が相当キツいのではないかと思うのです。

その結果として、心に暗い影を落としている若手MSも多いのではないでしょうか?

今回の談合云々によって、MSを辞める方向に気持ちが傾く若手も出てくるような気がしてなりません。

 

医薬品卸に新卒で入社したMSが辞めていく『4大タイミング』について勤続年数別に語る!

まとめ:談合による医薬品卸のイメージダウンは避けられない!

今回の国立病院機構での談合疑惑ですが、関係各所からの批判は避けがたい展開となるでしょう。

ましてや直接的な被害者である国立病院機構にとっては、これ以上ないくらい不愉快な心持ちであるはずです。

何と言っても、JCHO談合事件が決着した直後というタイミングの悪さですからね。

各誌面でも報じられている通り『医薬品卸には自浄作用なし』と言われても仕方がありません。

今回の一件、初報が出た2021年11月の段階では、あくまで談合の“疑惑”といった段階ですが…

JCHO談合事件という前例を鑑みるに、公取がここまで動いている時点で、被疑者である医薬品卸6社が“クロ”である可能性は高いです。

それこそJCHO談合事件と並んで、業界史上トップクラスの汚点となる気がしてなりません。

不幸中の幸いとしては、今回の一件については刑事事件化する可能性が低いということでしょうか。

しかし、たとえ刑事事件化しないとしても、医薬品卸へのイメージダウンは避けられないでしょう。

ヒサシ
ヒサシ

悲しいかな、これが現実です…

JCHO談合事件を鑑みるに、最終的な処分が下るのは1年以上先かと思います。

リーニエンシー制度で“無罪”となる卸は?

どの会社にどれだけの課徴金(罰金)が科されるか?

今後の展開について、新しい情報が待たれるところです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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