医薬品業界における『HP』と『GP』の違いとは?現役MRが解説します!

こんにちは、アラサーMRのヒサシです。

2020年5月下旬の現在、2021卒の就職活動がピークを迎えているようですね。

新型コロナウイルスの感染状況も落ち着きつつあり、緊急事態宣言が解除された影響もあるのか、ネット上では製薬会社(MR)の内定が出た・出ないといった話題が頻繁に飛び交っている気がします。

このブログにも就活中の学生さんが情報収集のために訪れたりしていて、たまに問い合わせフォームから質問をいただくこともあります。

こういった状況なので、今まで以上に『見た人にとって役に立つ情報を発信しなければ!』…などと意気込んでいる今日この頃です。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、本日は医薬品業界における『HP』と『GP』の違いについて解説していこうと思います。

おそらくこの記事を読んでいる人は、就活生などを含む業界未経験者が多いと思います。

そのため、予備知識ゼロの人にとっても分かりやすい解説を心掛けています。

5分くらいでサクッと読める記事ですので、興味がある人はご一読ください。




『HP』と『GP』の正式名称


HP』とは『Hospital』の略称であり、『GP』は『General Practitioner』の略称です。

『Hospital』はその名の通り『ホスピタル(病院)』のことを指しています。

一方、『General Practitioner』はちょっとややこしい言葉です。

General Practitioner』は直訳すると『全般的なことに関わる専門家』ですが、医薬品業界においては『開業医(診療所)』という意味合いで使われている言葉です。

(※実際、『Practitioner』という言葉には医者・弁護士といった意味も含まれている。)

開業医は一次医療、あるいは初期診療と呼ばれる医療行為を行っています。

別名『プライマリ・ケア』とも呼ばれている行為なのですが、簡単にまとめると『広く浅く行う治療』といった意味合いです。

だから『General(全般的)』な医療行為を行っている医師(開業医)が『GP』と呼ばれている…という感じですね。

余談ですが、プライマリーMRの語源は『プライマリ・ケアにて頻繁に使われる薬剤』を担当していることから、そのように呼ばれるようになったという歴史があります。

プライマリーMRとは何をする人なのか?現役MRが解説します!

単純に『プライマリーMR』イコール『GP(開業医)を担当しているMR』というワケではないので、ご注意ください。

『販路(はんろ)』と呼ばれる概念


さて、『HP』と『GP』を語る上でもう1つ大切なキーワードがあります。

それは、『販路(はんろ)』と呼ばれる考え方です。

これは『自社医薬品が医薬品卸を通じて販売されるルート』を意味する略称であり、医薬品の流通経路を考えるときに深く関わってくる概念です。

例えば、MR目線で考えたときに自社の医薬品Aが病院へと納品された場合、『販路』は『HP』ということになります。

一方、医薬品Aが開業医に納品された場合、『販路』は『GP』です。

他には、医薬品業界内では『GPでの売上実績はどうなの?』だとか、『HPでの医薬品採用の状況はどうなっている?』といった会話が頻繁に飛び交っています。

これはMRもMSも同様です。

早い話、繰り返しになりますが『HP』は病院のことで、『GP』は開業医のことだと覚えておけばOKです。

『HP』と『GP』の区別とは?


そもそも、『HP(病院)』と『GP(開業医)』は何を基準として区別されているのか?

医療法ではベッド数が20床以上かつ入院可能な施設が『病院』と定義されています。

(※20床の『床』は『しょう』と読みます。)

裏を返せば、19床以下の施設は必然的に開業医(診療所)ということになります。

よく街中にあるような『○○クリニック』『△△医院』といった施設は、ほとんどが入院機能を持たない開業医(診療所)です。

ただし、こういった法律上の定義とは関係なく、製薬会社によっては『HP』と『GP』の境界線が異なることがあるので要注意です。

私がMSだった頃、50床や100床を境界線として『HP』『GP』の区別をしていた製薬会社が複数ありました。

ですから、場合によっては20床~100床ほどの中小病院も『GP』と呼称されることがあるので気を付けましょう。

余談:新人MS時代に恥をかいた経験


HP』にせよ『GP』にせよ、製薬会社のMRなら勿論のこと、医薬品卸や医療機器メーカーの人たちも常識レベルで知っている言葉です。

しかし、当たり前の話ですが社会人1年目の私にとっては全く意味不明な単語でした。

私は就活生の頃はMRを志望していたものの、それが叶わずに医薬品卸のMSとして社会人生活をスタートした人間です。

学生時代のMR就職活動 体験記①【MR全滅編】

医薬品卸のMS(営業職)として内定が出たときエピソードを紹介します!

医薬品卸の新入社員研修では色々なことを習いましたが、私の記憶が間違っていなければ『HP』や『GP』に関して研修では教わっていません。

そんな新入社員研修の後、ある営業所に実習生として仮配属された際、『HP』と『GP』に関することで盛大に恥をかいた経験があります。

ある製薬会社の朝礼にて司会のMRさんが『HP』や『GP』という言葉を連呼していたのですが、そのとき私は『何かの薬の略称かな?』と思いました。

せっかくの機会だと思い、質疑応答の場面で私は挙手して『HPやGPとは何ですか?』と質問しました。

その直後、司会のMRさんからは『そんなことも知らないの?マジで?』…みたいな反応をされました。

(今思えばですが、あまりに常識的なことをストレートに質問されたので、そのMRさんは驚いたのでしょうね…。)

私はそのときにHPとGPの大まかな意味を初めて知ったのですが、私が質問して以降、朝礼を行っていた会議室の空気は明らかに重くなりました。

朝礼後、ある先輩MS(オッサン)に呼び止められ、『俺たちにまで恥ずかしい思いをさせるな!』『あんなレベルの低い質問は二度とするな!』などと怒られました。

そのオッサンMSとしては、『製薬会社の朝礼という場面で、MSとしての常識を疑われるような質問はするな』ということを言いたかったのでしょう。

しかし、当時の私にとっては怒り心頭な出来事でした。


いやいや、分からないことを質問しただけだよ?

なのに、なんで俺は怒られてんの?

そんなに怒るなら、まずはアンタが真っ先に教えてくれよ!


こんな風に、そのオッサンMSには心底腹が立ったことを覚えています。

公の場で恥をかき、その上、理不尽に怒られる。

まさに、新社会人だった頃の苦い思い出です。

…というワケで、医薬品業界に新卒で入ってきた若い皆さんには私のような思いをしてほしくないと思い、このような記事を書いてみた次第です。

まとめ:『HP』は病院、『GP』は開業医という認識でOK!


繰り返しになりますが、基本的に『HP』は病院、『GP』は開業医を指す言葉です。

この両者の違いについて、理解していただけたでしょうか?

ぶっちゃけた話、MR同士でHPとGPとでどちらが上で、どちらが下か…という議論がされることはあります。

(※主に売上的な重要度、担当MRのレベル、転職市場での評価などに関して)

しかし、実際にはHP・GPともに性質が異なるというだけの話であり、本来は上下や優劣で語るべきことではありません。

一方で、新卒で入社したMRやMSはまずGPを担当するパターンが多いです。

この理由については諸説あるのですが、一般的にはHPよりもGPの方が担当する上での難易度が低いためと言われています。

逆に、HPに関してはより専門性が高い薬剤が使われていたり、各エリアのエース級のMR・MSが担当していたり、その他諸々の細かい活動ルールが存在することから、新人MRが担当するには荷が重い先とされています。

そのため、製薬会社の製品ラインナップにもよりますが、多くの場合、新人はGPを担当して経験を積み、その後HPの担当へと移動していく流れが一般的です。

以上、『HP』と『GP』についてご理解いただけたら幸いです。

最後になりますが、『HP』や『GP』に関するより詳しいことは、先日紹介した『新人MRマニュアル』に記載されています。

新人MRにおすすめ!『新人MRマニュアル』の内容についてシェアします!

下にAmazonなどのリンクを貼っておくので、業界研究に興味がある人は覗いてみてください。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!





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