10年間で後発品メーカーの社員数が大幅アップ!業界内での将来は明るい?

こんにちは、アラサーMRのヒサシです。

7月25日のRISFAXに、直近10年間での各製薬会社における社員数の変動データが掲載されました。

RISFAXの編集者が国内の上場している製薬企業34社を対象として、2008年度と2018年度の有価証券報告書をもとに集計したのです。

傾向として、先発品メーカーの社員数は減り、後発品メーカーの社員数は増えていました。

正直言って、よくもまあ、ここまでの違いが出たものだと驚きました。

そのくらい、各社の社員数の増減はインパクトがありましたね。

同時に、これが医薬品業界の流れだとも思わされました。

そこで本日は、各製薬会社の社員数について思ったことを書いてみました。




後発品メーカーの勢いが凄い!


RISFAXにて集計された34社中、最も社員数が増えていたのは沢井薬品でした。

2008年度は719人だった社員数が、2018年度には何と2529人となりました。

つまり、10年間で社員が1810人増えたということです!

1810人ですよ?

会社が『大企業』と呼ばれる一般的な指標の1つが『社員数が300人以上であること』ですから、極端な話、大企業6社分の人数なわけです。

社員数だけを見れば、中堅の製薬会社の規模を上回っています。

この10年間で、いかに後発品の需要が高まったかということが良く分かるデータです。

後発品の使用促進は 国策 です。

ですから、沢井薬品は後発品メーカーとして国策に応えたという見方もできますね。

とはいえ、沢井薬品は2019年度の新卒採用の人数を抑え目にしていますから、今後は大幅に社員数を増やすということはないかも知れません。

2019年度の新卒MR減少について思うこと

次に、東和薬品のデータも中々興味深いです。

2008年度は1164人だった社員数が、2018年度には2229人となりました。

つまり、10年間で社員が1065人も増えています!

沢井薬品と比べると見劣りしますが、それでも十分凄い数字です。

東和薬品の戦略として直販体制でのMR活動がありますから、その辺りにも人員を割いていそうですね。

実際、東和薬品の直販体制は医療機関にとって大きなメリットです。

今日もどこかで、直販体制を武器にして他の後発品メーカーや医薬品卸と張り合っていることでしょう。

東和薬品のような直販メーカーが増えると卸(MS)は不要になるかも?

さて、後発品メーカーが売上を伸ばすためには数々のハードルがあります。

まず、先発品の特許が切れる度に、工場にて製造ラインを確保しなければなりません。

同時に、プロモーション部隊としてMRも必要になってきます。

早い話、各方面で人手が要るということです。

ですから、沢井薬品にせよ東和薬品にせよ、事業拡大のために社員数を増やすのは自然な流れというわけですね。

先発品メーカーの社員数は右肩下がり


RISFAXのデータを見たときは心底驚きました。

国内の大手内資系メーカーは軒並み社員数が減っていたのです。

今回集計された34社中、最も社員数が減っていたのは田辺三菱製薬でした。

何と、2008年度は5715人だった社員数が、2018年度には4111人となりました。

つまり、10年間で社員が1604人減ったということです!

これだと単純計算で毎年160人ずつ減っていることになります。

私が学生時代に就活をしていた頃、田辺三菱製薬と言えば『超』が付くほどの優良企業でして、学生から大人気でした。

私自身も、田辺三菱製薬の大阪オフィスまで新幹線に乗って採用面接を受けに行ったことがあります。

しかも、そのときは片道分だけでしたが、田辺三菱製薬が交通費を負担してくれました。

学生ながら『この会社は儲かっているんだろうな…』と思ったものです。

(※その後、その面接で私は落ちてしまいましたが…。)

少し話が逸れましたが、これほど社員数が減っているということは、田辺三菱製薬はこの10年間で経営的に苦しくなってきたという証です。

先日の日本ベーリンガーの記事でも触れましたが、製薬会社が社員を減らすのはコスト削減のためです。

業績(売上)が伸びないのなら、コストを削らないと会社として生き残れない。

そう考えて、製薬会社は社員を減らす(リストラする)のです。

他の先発品メーカーに関しても、大日本住友製薬が1579人、エーザイが1168人、武田薬品が833人も社員数を減らしています。

私が就活していた頃からは考えられない状況です。

誰が今の状況を予想できただろうって感じです。

もちろん、私自身もMRであり、前職もMSですから、業界内での早期退職(リストラ)についてはそれなりに認識していました。

しかし、こうして数字で社員数の増減を見せられると、10年という時間の重みを感じます。

ちなみに、今回の記事で特集されたのは『製薬会社の社員数』です。

つまり、MRだけでなく、研究職や開発職を含めての増減数字です。

内勤職の社員にとっても辛い10年間だったことでしょう。

余談ですが、私の同級生で製薬会社の研究職として就職した人間がいましたが、彼は今どうしていることやら…。

彼と6~7年くらい前に会ったときは、

『(研究職の仕事に関して)会社からの 圧力 がヤバい!』

と、漏らしていました。

彼のことは最近の同窓会でも全然見かけないのでちょっと心配です。

先発メーカーの中で小野薬品だけ唯一社員数が大幅アップ!


先発品メーカーは軒並み社員数を減らしている中、一人勝ちとでも言うべき先発品メーカーがありました。

小野薬品が大幅に社員数を増やしたのです!

2008年度に2404人だった社員数が、2018年度には3284人まで増えています。

つまり、10年間で社員が880人も増えたということです。

ここまで社員数がアップした国内先発品メーカーは他にありません。

社員数アップの決め手は、何といっても抗がん剤のオプジーボです。

私自身も病院を回っていると、小野薬品のオンコロジーMRをどこに行っても見かけるなぁと思っていましたが、こうして社員数アップの数字を見ると納得です。

度重なる薬価再算定の受けた『オプジーボ』ですが、いくら薬価が下がろうとも、小野薬品にとって売り上げの要であることは間違いありません。

この流れなら、オンコロジー部隊を増やしてプロモーションを充実させるのは当然の戦略です。

このブログで何度も書いてきた通り、私の担当エリアは結構な田舎です。

そんな田舎エリアですら、小野薬品のオンコロジーMRは最低でも3~4人くらいはいる気がするので、会社としての力の入れ具合が伺えます。

まとめ:会社としての安定感なら後発品メーカーが一枚上手か?


各製薬会社の傾向を見たところ、後発品メーカーの方が発展してきています。

小野薬品のような会社を除けば、営業部隊・製造工場などを含め、人を増やす動きは後発品メーカーの方が活発です。

もちろん、社員数が多いからといって好待遇とは限りません。

社員1人当たりの給料では間違いなく先発品メーカーの方が上です。

それでもなお、トレンドという意味では後発品メーカーの方に良い波が来ているということなのでしょう。

国による後発品促進という追い風が吹いていることからも、後発品メーカーは安定感がある印象です。

私自身も病院でMR活動をしていると、数年前と比べて後発品メーカーのMRを見かける機会が増えてきたように感じます。

就職・転職の両方において、後発品メーカーの人気が高まっている証拠かも知れませんね。

激動の最中にある医薬品業界ですが、社員数の変化から各社の歩みが伝わってきました。

さらに10年経てば、業界地図が完全に書き換わっている可能性すらあります。

まさに業界の過渡期というわけですね。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!





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