こんにちは、アラサーMRのヒサシです。
ミクスオンラインにアステラスMRが2人ほど新型コロナに感染したという記事が載りましたね。
アステラス MR2人が新型コロナに感染 那覇と京都それぞれで勤務
この記事内では、アルフレッサの事務員も新型コロナに感染したとも報じられています。
いよいよ医薬品業界でも新型コロナ感染者が増えてきましたね。
以前、第一三共のMRが新型コロナに感染した件について記事をかいたことがありましたが、第一三共以外からもコロナ感染者が出るのは時間の問題だったのでしょうね。
第一三共のMRがコロナに感染したか…製薬会社にとって黄色信号か?
これはもう、誰が・いつ・どこで感染してもおかしくない。
ついでに言うと、自社の中で感染者第1号になったら悪い意味で注目されること間違いなし。
業務にも支障が出るし、濃厚接触した人たちにも迷惑を掛けることになる。
感染した本人に悪意が無くとも、業務的・社会的に苦しい立場に追いやられる。
こんな具合に、良いことなんて1つもない。
まさに『明日は我が身』だと思いながら戦々恐々としています。
こんな報道が出ているにも関わらず、多くの製薬会社はMRによる直接訪問を禁止する気配がない。
MRの明日はどっちだ?
…といったことを改めて考えさせられました。
MRが直接訪問するリスク
コロナ禍で半年近くが経ち、1人のMRとして対面での面談・リモートでの面談の両方について色々と考えさせられました。
正直な話、3月~4月くらいの時期は『対面で会話してこその営業だ』だとか、『リモートでの面談は相手に対して失礼だ』だとか、本気で思っていました。
…が、最近はWEB面談にも慣れてきましたし、以前ほど対面での面談に拘らないようになってきた自分がいます。
私自身も、こういった自分の心境の変化には驚いています。
WEB面談について不便さは感じるものの、コミュニケーションが出来ないといったレベルではないので、そういった意味ではMRとして助かっています。
とはいえ、WEB面談の回数トレースについては今でも釈然としませんが…。
頼むからMRのWEB面談回数のトレースだけは勘弁してくれ!誰も喜ばないぞ!
まあ、こんな風に私が多少なりともWEB面談を受け入れている理由としては、WEB面談の利便性以外にも勿論あります。
対面での営業、つまりMRにより直接訪問は『医療従事者を感染リスクに晒す行為』です。
四六時中そんなことを考えているワケではありませんが、ふとした時にそんな考えが頭の中を過ることがあります。
ただの情報提供にせよ、アポイントにせよ、講演会にせよ、MRが医療従事者と対面した時点で感染リスクは多かれ少なかれアップすることになる。
普段の生活の中で新型コロナ感染の可能性がどの程度あるか分かりませんが、極端な話、MRと医療従事者が対面することで感染の可能性が0.1%⇒1%にアップする可能性だってあるワケです。
(※もちろん医療従事者⇒MRへの感染リスクもある。)
業務的な効率はさておき、このご時世では、やはり直接訪問はあまり褒められたやり方ではないのかなと思ってしまいます。
MRに対する世間からの目
ところで、医療従事者の人たちは今回のミクスの報道をどんな気持ちで見ているんですかね?
特に今回の記事で報じられた那覇・京都での反応が気になります。
そら見たことか!
…と思っているのか?
こればかりは仕方ない!
…と思っているのか?
意見は様々だと思いますが、やっぱりMRには直接訪問してほしくないと思った医療従事者も多いではないでしょうか。
患者の家族すらも面会禁止・訪問禁止という施設もある中で、この期に及んでMRが直接訪問するのって違和感があります。
製薬会社だって営利団体ですし、対面の方がスムーズに話が進む案件だってあるでしょうから、ある程度は仕方ない側面もあるかと思います。
でも、それはあくまで製薬会社側の都合であり、医療機関側・医療従事者側にとっては関係ない事情とも言えます。
加えて、患者または患者家族から見たら、コロナ禍にも関わらずスーツを着て鞄を持った人間が病院内を歩き回っている様子は、さぞかし奇妙な光景だと感じることでしょう。
そんな違和感を抱えた患者・患者家族が『自粛警察』と化し、医療機関にクレームを入れる…なんて展開になったら、やっぱり医療機関としてはMRの訪問を規制するしかない。
あるいは、そういったリスクの芽を摘むためにMRの訪問を規制しても何ら変ではない。
色々な意味で『世間からの目』は厄介ですからね。
明日にはアステラス以外の製薬会社が報道されているかも知れない
今回発表されたアステラスMR2名の行動履歴は公表されていません。
バッシングのリスクを考え、感染者のプライバシーを慮って公表しないのが社会的に正解だとは思うのですが、同業者としてはやっぱり気になるところです。
今年の5月頃に武田薬品とアステラス製薬の新型コロナ対応について対比した記事を書いたことがありましたが、もしアステラスの方針が変わっていなければ、アステラスMRは多少なりとも外勤を行っていたということになります。
一概に『外勤』=『悪』とは言えませんが、こういった報道を見た後だと色々と考えさせられます。
アステラスと同じか、アステラス以上に外勤していた製薬会社は沢山ありますし、アステラスの方針が間違っていたとは微塵も思いません。
そもそも、今回報道されたアステラスMRが業務に関係する場所で感染したのかどうか、その点についても定かではありませんし…。
しかし、運悪くこういった形でアステラス社員の中から感染者が出現し、そのことが報じられてしまった。
とにかく『不運だった』と言う他ありません。
不運なだけに、他人事とも思えない。
こんな文章を書いている私だって、いつコロナに感染して、いつ弊社の感染者第1号になるか分かったもんじゃありません。
その可能性が1%なのか2%なのかは知りませんが、少なくともゼロではない。
運次第では、私自身が数日後のミクス記事のネタにされているかも知れません。
そんな現実を突きつけられた気分です。
まとめ:全てのMRが当事者意識を持つべきか
繰り返しになりますが、今回のアステラスの報道に関しては『明日は我が身』だと本当に思っています。
今回の報道を見て『自業自得』だの何だのと言っている・思っている人もいるのかも知れませんが、この新型コロナというヤツはどれだけ対策しても100%予防できるような類の相手ではありません。
むしろ、数ヶ月後には複数の製薬会社から感染者出現の報道がされているかも知れない。
そうなったら、いよいよ医薬品業界そのものがヤバくなりそうです。
ところで、ここ最近思うのですが、新型コロナは重症化による生命の危険よりも、社会的なバッシングの方がはるかに怖いと感じるようになってきました。
医薬品業界とは関係ありませんが、5月には山梨、7月には岩手のコロナ感染者が凄まじいバッシングに晒され、しかも個人特定までされているのを見て、新型コロナがもたらす社会的圧力には恐れ入りました。
もしMRが新型コロナに感染したら、おそらく社内・社外を問わずに関係各所に迷惑を掛けてしまうことになる。
その結果、自他共にバッシングを受ける可能性もある。
『怖いのはウイルスよりも人間である』という気がしてなりません。
この辺りでMRとしての想像力を働かせて、自分が新型コロナに感染した場合のことを想定して、日々の活動を見直す必要がありそうです。
取りあえず、直接訪問OKな施設でも改めてWEB面談を打診するところから再スタートしようと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
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