不要不急のMR訪問によって基幹病院の薬局長がブチ切れた!この機会に製薬会社の裏側を知って欲しい!

こんにちは、アラサーMRのヒサシです。

皆さん、新型コロナによる仕事への影響はいかがでしょうか?

聞くまでもなく『最悪』ですよね。

そんな『最悪』が『最低』な形でMRに矛先を向けてきました。

…なんて大袈裟なことを書いてみましたが、ただ単に私が担当している某病院の薬局長がMRに対してクレームを叩きつけてきただけです。

つまり、業界内ではよくあることです。

しかし!!

今回は薬局長が理不尽と言うより、むしろMR側に問題があることが分かってきました。

発端は、MRによる不要不急の訪問活動でした。

ただし、この件について深堀してみると、MRに指示を出している本社にも問題がある。

そして、考えれば考えるほどに根が深い。

まさに『製薬会社の闇』です。

そんな闇に物申した薬局長は、医療従事者として正しいことしたのだと思います。

その一方で、1人のMRとしては複雑な心境でもあります。

…というワケで、そんな薬局長からのクレームについて記事にしてみました。

これ以降は、その薬局長のことをA先生、A先生がいる施設をA病院と書かせていただきます。

この記事は現役MRよりも、むしろ医者・薬剤師の先生方に読んで頂きたい記事です。

不要不急の訪問を行うMR側にも、実は色々と事情があるのです。




A先生は不要不急の訪問を繰り返すMRにご立腹だったらしい


皆さんは『不要不急』という言葉について、どのようにお考えでしょうか?

現役MRは勿論のこと、医療従事者にとっても曖昧で、不透明で、理解が難しい言葉だとは思いませんか?

私自身、コロナ禍において『不要不急』という言葉の意味について何度も考えました。

何が不要で、何が不急なのか?

なるほど、難しいテーマです。

…と言うより、明確な正解なんて無いと思います。

多分、一生かけても万人が納得する答えは得られないような気がします。(汗)

…というワケで、取りあえずA病院の場合はA病院の訪問ルールに則り、コロナ前と変わらずにアポイントでの訪問だけを行うことにしていました。

(※一応、A先生から『コロナ禍でもアポイントがあれば訪問OK』と伺っていたので。)

こんな文章を書いている私ですが、一応は気を遣って訪問は1ヶ月に1回くらいの頻度にして、少なくとも頻回訪問は避けるようにしていました。

扱っている薬剤もオンコロジー系ですし、やっぱり副作用情報を収集したり、あるいは予期せぬ副作用を未然に防ぐのはMRの義務ですからね。

コロナの影響とMR業務のバランスを考えると、せいぜい月1回くらいの訪問が妥当なところかなと思ったワケです。

A病院においては私のような考え方のMRから、毎週(あるいは毎日)のように意地でもアポイントを取って訪問するMRまで、色々なタイプがいたと思います。

まあ、私にせよ、他社MRにせよ、そのアポイントが『不要不急の用事』かと言うと、ハッキリ言って微妙なところですが。(汗)

そして、つい先日、A先生から全MRに対してDr.JOY経由で警告メッセージが届きました。


不要不急の訪問をしているMRがいるようです。

そのような活動は慎んでください。

もし改善が見られないようなら、MRによる訪問を全面禁止にせざるを得ません。


…と、こんな感じのメッセージでした。

流石に原文をそのままブログに載せるワケにはいかないので、かなり簡略化していますが、A先生からのメッセージには怒りの感情が滲み出ていました。

A先生にとっての不要不急の定義は不明ですが、少なくとも一般的なMR活動は『不要不急』だったようです。

アポイントの有無が問題ではなく、不要不急の要件で直接訪問することが問題だと。

こんな警告メッセージを全MRに送ってくるということは、特定のメーカーだけでなく、弊社を含めて全てのメーカーが不要不急の訪問をしているという認識だったのでしょうか?

それとも、コロナ禍でもMR訪問が減らないことが個人的に気に食わなかったのか?

あるいは、病院の幹部クラスからA先生に対して『どうでも良い用件でMRが訪問しているから、それを止めさせろ!』と指示でも出たのか?

真相は不明ですが、1つだけ警告メッセージが一斉送信される切っ掛けについて、思い当たる節があります。

あくまで噂ですが、アポイントが無いにもかかわらず、アポイントがあると嘘を吐いてA病院に出入りしていたMRがいたらしい。

しかも、複数のメーカー、複数のMRが該当するとか、しないとか…。

もしこの噂が本当なら(…と言うか多分本当だと思いますが)、A先生がブチ切れるのは無理もないです。

アポイント無しで訪問していたMRは明らかにルール違反しているワケですから、そのMRは罰せられて当然です。

訪問ルールに則って訪問活動していた私の様なMRにとっては、ただのとばっちりですけどね…。

とはいえ、A先生がご立腹だった事実を消すことは出来ませんから、最早どうしようもありません。

なぜMRは不要不急の訪問を繰り返すのか?


MRに悪意は無くても、病院側から『不要不急の訪問』と見做されたら完全アウトです。

アポイントの有無なんて関係ありません。

言い訳無用、言い逃れ不可、出禁コース直行ってヤツです。

まあ、不要不急の定義はこの際置いといて、なぜMRによる不要不急の訪問が無くならないのか?

MRだって本当は不要不急の訪問なんてやりたくないのです。

ついでに言うと、少なくとも普段のMR活動とは、その大半が不要不急に分類されることも自覚しています。

取引先から嫌われてまでMR活動をしたいなんて、どのMRも思っちゃいないのです。

現役MRの人であれば、この意見に8~9割くらいは賛同してくれると思います。

では、繰り返しになりますが、MRはそう思っているにも関わらず、なぜMRによる不要不急の訪問が無くならないのか?

稀にですがこのブログを見てくれている医療従事者もいるらしいので、今回は少しばかり製薬会社側の事情についてお伝えしようと思います。

さて、製薬会社はMR同士を競争させるのが大好きです。

それはもう、売上だけでなく『医者との面談数』についても競争させます。

本社スタッフがMRごとの日報から面談した医師数を抽出し、MRごとに優劣を付けます。


このMRは面談数が多い!

素晴らしい!

その調子で頑張れ!


あのMRは面談数が少ない!

ふざけるな!

甘えてんじゃねーぞ!


こんな風にMR同士で比較されるのは日常茶飯事なのです。

よって、MRは面談数を稼ぐために躍起になります。

だからこそ、不要不急だろうが何だろうが、とにかく取引先の医師のもとにMRが訪問するという状況が生まれるのです。

この状況で『自分は不要不急の訪問は絶対にしないぞ!』といった信念を貫けるMRは少数派です。

…と言うより、多分ですが全国各地を探してもほんの数人レベルです。

そんなMRは国宝か天然記念物レベルの人間です。

そんなレアキャラの真似をできるほど、普通のMRは強くありません。

訪問活動をしないMRは上司から、本社から、そして場合によっては同僚のMRからも責められます。

その結果として鬱になったり、あるいはリストラ候補に挙がったりするのです。

こういった事情があるからこそ、MRは不要不急の訪問を繰り返すのです。

これは悪意があっての行動ではなく、社内で怒られないため、クビを切られため、突き詰めれば自分と家族を守るために仕方なくやっていることなのです。

医療従事者にとっては不愉快であろうMRの不要不急の訪問の裏で、製薬会社のMRも葛藤しながら活動しているのです。

すいません、自分で書いていて悲しくなってきました。

でも、これが製薬会社で働くMRの現実なのです。

まとめ:本当に不要不急の訪問が嫌ならば、明確な定義を示してほしい!


ここ数ヶ月ほどの間、不要不急の4文字の捉え方が個々人で違い過ぎると感じることが何度もありました。

このまま続けば、施設側もMR側も混乱するばかりです。

いっそのこと、『施設への訪問は○○や△△の件でのみ認める』みたいな通達をしてくれると現場のMRとしてはメチャクチャ楽です。

例えば、『未知の副作用が現れた場合』だとか、『新薬の発売案内をしたい場合』だとか。

そこまで明確な指標を示してくれれば、MR側も上司・本社に対して、訪問しない・訪問できない理由の報告をしやすくなります。

不要不急の定義が示されない限り、不要不急の訪問を繰り返すMRが消えることはありません。

あるいは、極端ではありますが、個人的にはいっそのこと完全訪問禁止だとしてくれても良いです。

そこまでしてくれれば、これまた上司・本社に対してMR活動をしなくて済む大義名分となります。

形はどうあれ、多少なりとも訪問可能な施設にMRは集まってきます。

そうやって多数のMRが集まれば、ルール違反してでも面談数を稼ごうとする輩が必ず出てきます。

医療機関としてそれが嫌ならば、もういっそのこと完全訪問禁止にして欲しいです!

そこまでしてくれれば、MRとしても諦めが付きます!

すいません、熱くなり過ぎました。

何が言いたいかというと、MRだって悪意があって不要不急の訪問をしているわけではないのです。

MRは製薬会社にとって『』であり『兵士』です。

兵士は上官(上司・本社)の命令には逆らえないのが世の常です。

恨むなら、MRではなく、その上司・本社を恨んでください。

クレームを入れるなら、MRだけでなく、その上司・本社にも入れてください。

そうしなければ、『製薬会社の闇』は晴れるどころか、あらゆる医療機関を呑み込みかねません。

一介のMRとしてクレームは真摯に受け止めますので、どうか頭の片隅でMR&製薬会社の事情もご理解いただけますと幸いです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。





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