医薬品卸の事務職ってどうなの?仕事内容・求人の裏側についてお伝えします!

医薬品卸の内勤職

こんにちは、アラサーMRのヒサシです。

 

私の前職は医薬品卸のMS(営業職)であり、医薬品卸の仕組みなどについてブログ内で記事を書いています。

 

さて、私はMS時代に事務職の方々には散々お世話になった人間です。

 

医薬品卸とは事務さんがいないと仕事が回らない会社です。

 

つまり、医薬品卸の社内ではとても重要なポジションの仕事なのです。

 

また、事務職は女性に人気がある職業でもあるため、私がいた営業所にも複数の女性スタッフが勤めていました。

 

ちなみに、雇用形態は正社員から契約社員・派遣社員まで様々でした。

 

一方で、MS目線で見ると事務さんって大変だなぁ…と思うことも多々ありました。

 

そこで、今回は世間ではあまり知られていない『医薬品卸の事務職』について記事を書いてみました。

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事務職は女性から人気がある!


これは医薬品業界に限ったことではないのでしょうが、事務職はとにかく女性に人気がある職業です。

 

私がMSとして入社したときの同期達に関しても、正社員の事務職(一般職)として入社した女の子たちが結構いました。(同期全体の中で2割くらい)

 

また、正社員でなくても、契約社員・派遣社員を雇うことも多々あります。

 

実際、私が当時所属していた営業所における事務職は、正社員と比べて契約社員・派遣社員の割合が高かったです。

 

当然、契約社員・派遣社員は非正規雇用なので、私が見た限りだと仕事内容は慣れさえすれば難しくはなさそうな印象です。

(※でも、慣れるまでは結構大変だと思います。)

 

一方、正社員の事務職は仕事内容が高度であることに加えて、先述した非正規スタッフの教育も担っていましたから、総じて大変そうな印象です。

 

ただし、両者ともに定時で帰っていましたから、その辺りは魅力だと思います。

 

ではここから、医薬品卸の事務職はどんな仕事をしているのか?

…ということについてご紹介します。

 

ザックリとですが、事務職の仕事内容について簡単な順に並べてみました。


①:受注業務(TEL・FAX・ネットでの注文処理)

②:電話対応(クレーム・イレギュラー含む)

③:各種伝票の処理


大まかにまとめると、大体こんなところです。

これら①~③の中で簡単なものは非正規スタッフが、難しいものは正社員が行うイメージですね。

 

ちなみに、私は新入社員時代に現場実習の一環で、これらの業務を一通り経験しています。

 

事務職以前に『社会人として働く』ということに慣れていなかったせいもあるのでしょうが、結構大変でした。(汗)

 

では、1つ1つの業務について見ていきましょう。

①:受注業務(TEL・FAX・ネットでの注文処理

医薬品卸の事務職にとっては基本中の基本となる業務です。

 

医薬品卸とは、医療機関からの注文に応じて医薬品を届ける会社です。

 

そのため、取引先からの注文を受け、それを処理する必要があります。

 

MS(営業職)も注文取り自体は行いますが、メインでその業務を行うのはやはり事務職の人々です。

 

さて、医療機関からに注文は様々な形で来ます。

 

代表的なものとして電話・FAX・ネット経由での注文などがあります。

 

電話であれば、その場で先方が注文してきた薬剤名を聞き取り、その場で端末に入力します。

 

一方、FAXであればFAX用紙を見ながら手打ちで端末に入力します。

 

ネット注文は事務職にとっては一番楽な注文方法でして、基本的に事務職は何もしなくてOKです。

 

一応、ネット注文にも沢山の種類があるので一概には言えませんが、場合によっては『正しくネット注文を受信できたかどうか』についてチェックする仕事はあります。

 

このチェック業務には業界知識が必要なことから、基本的には正社員の人間が行います。

 

ところで、事務職の仕事を経験した私としては、電話での受注業務は新人にはキツい仕事だと考えています。

 

それはなぜか?

 

医薬品の種類は2万以上もあり、しかも同じような名前の薬も多いからです。

 

さらに厄介なのは、医薬品はカタカナ名のものが多いという点です。

 

そこで、私が実習生時代にやらかした受注ミスをご紹介します。

 

ある日、私は取引先の調剤薬局からアムロジンという薬を電話で注文されました。

 

しかし、当時は私も薬の名前を1つ1つ覚える余裕がなかったことから、電話口ではアムロジピンという風に聞こえたのです。

 

そして、『アムロジピン』という薬を端末に入力し、その指示通りに『アムロジピン』が出庫され、そして調剤薬局へと届けられました。

 

当然、調剤薬局としては『アムロジン』が欲しかったわけでして、担当の先輩MSはクレームをらったそうです。


『ウチはアムロジピンなんて頼んでねーんだよ!』

アムロジンはどうした?早く持ってきてくれ!』

『こんなオーダーミスは二度としないでくれ!』


大体こんな感じのクレームだったそうです。

 

…で、先輩MSや上司からメチャクチャ怒られました。

 

こんな具合に、カタカナの薬剤名を聞き分けるには慣れが必要です。

 

しかし、逆を言えば慣れさえすれば大したことがない業務でもあります。

②:電話対応(クレーム・イレギュラー含む)

客商売の宿命なのか、医療機関は注文以外の問い合わせ電話を頻繁にしてきます。

 

問い合わせと言えば聞こえは良いですが、実際にはクレームも混じっています。

 

私が実習生時代に経験しただけでも多種多様な問い合わせを受けました。

 

具体的には、こんな感じの電話内容です。


『担当の○○○君と話したいんだけど、電話を繋いでもらえます?』

『今朝頼んだ△△△って薬が昼になっても届かないんだけど、今どうなっているの?』

『お宅から買った□□□って薬に傷が付いていたんだけど、これってどういうこと?』

『お宅の×××って担当者が全然ウチに来ないんだけど、どうなってんだよ?』


電話の取次ぎくらいならともかく、クレームが来たら事務職の立場としては謝るしかありません。

 

私自身、実習生時代に電話口で何度謝ったか分かりません。


『申し訳ございません!△△△の配送を行っている者に確認が取れ次第、改めてご連絡いたします!』

『申し訳ございません!□□□について担当者を確認に向かわせますので、暫くお待ください!』

『申し訳ございません!この件について担当の×××に申し伝えます!』


電話口でこのような会話を繰り返すのはキツいものです。

 

他の業界では分かりませんが、医薬品業界にはクレーマー気質の人間が結構いたりします。

 

繰り返しになりますが、電話を受けた事務職としては謝るしかありません。

 

そして謝った後、MSや配送職などに連絡を取り、状況を確認した上で改めて医療機関に電話連絡するのです。

 

こういった一連のやり取りは多かれ少なかれ、医薬品卸の事務職なら絶対に経験します。

 

生真面目な事務さんはこういった現実に耐えられず、短期間で辞めてしまう人もいます。

 

この辺りは受注業務と同じように『慣れ』も必要ですが、それに加えてストレス耐性も問われる部分ですね。

③:各種伝票の処理

これは私が所属していた営業所では正社員の事務さんだけが行っていた業務です。

 

医薬品卸の伝票というのは社内外を問わず大事な書類でして、それらを作成したり、修正したりするような仕事ですね。

 

普通の売上伝票の他にも、返品伝票・値引伝票・値増伝票など、その種類は多岐に渡ります。

 

実は、これらの伝票処理はMSの仕事内容とも深く関係しています。

 

つまり、事務職とMSとの連携が求められる業務だということです。

 

特に月末などはこれらの伝票絡みの仕事が増えることから、事務さんは皆揃って忙しそうにしていました。

 

冬などの乾燥する時期に伝票枚数を数えたり、チェックする作業などをしていると指が痛むらしく、中には指サックを着けて仕事している人もいました。

 

さて、そんな伝票処理の仕事ですが、これが遅れるとMSの仕事に支障が出ます。

 

そのため、特に月末近くなると事務さんを焚きつけるMS、もっと酷い場合だと事務さんに直接文句を言ってくるようなMSもいます。

 

では、なぜそのような事態が起こるのか?

 

私も元MSなので良く分かるのですが、月末の締日までに取引先に各種伝票を持参して判子をもらわないと、社内ではコンプライアンス的にまずいことになります。

 

取引先目線で考えても、値引・値増・返品などを証明する伝票はその月内までに手に入れたいのです。

 

そうでないと、取引先内部にて帳簿上の不具合が生じます。

 

そういった事情があり、MSは各種伝票を速やかに届けたいのです。

 

むしろ、これで伝票が月を跨ぐと取引先からクレームをもらいかねません。

 

だから、MSは事務さんを焚きつけるのです。


『○○薬局の伝票はまだなの?』

『△△病院から早く返品伝票を持って来いと言われてるんだけど、まだ伝票出来ないの?』

『早く伝票作ってくれよ!俺(MS)が取引先に怒られてしまうだろ!?』


こういったMSからのプレッシャーは結構キツいらしく、事務さんも月末はピリピリしていることが多かったように思えます。

 

私自身もMS時代は伝票作成の依頼は早め早めに行うようにしていましたが、それでも月末は事務さんに負担をかけてしまう場面がありました。

 

ただし、私は若手MSの部類だったので事務さん側も意見を言いやすい相手だったようです。


『ヒサシ君ねぇ、月末に大量に伝票作成を頼まれるとこっちも困るのよね。』

『次からは伝票関係の仕事は溜めないようにしてね。』

『こっち(事務)も月末は大変だから、急かすようなことはしないでよね。』


MS時代は営業所の事務さんからこのような意見(小言?)を何度も頂戴したものです。

 

その度に、私なりに業務改善に取り組んできました。

 

しかし、中堅以上のベテランMSは営業所内で幅を利かせているような人間もいます。

 

そのため、事務さん側も彼らに対して物申すのは大変そうでした。

 

…と言うより、余程ストレスを溜め込んでいたのか分かりませんが、MS本人がいないところで、そのMSのことをボロクソに貶すような事務さんもいました。

 

仕事量的にも、そして場合によっては人間関係的にも、私が見た限り伝票作成の仕事は楽ではなさそうでした。

 

ただし、こういった伝票系の仕事も受注業務やクレーム対応と同じく、慣れれば大したことはないと言う事務さんが多かったですね。

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まとめ:医薬品卸の事務職は『慣れ』さえすれば女性にお勧めです!


医薬品卸の事務職は基本的にデスクワークです。

 

オフィス内を歩き回ることはあっても、普段は椅子に座ってできる仕事です。

 

ですから、体力的な負荷はほとんどない仕事です。

 

しかし、その代償なのか精神的な負荷はそれなりにある仕事でもあります。

 

ただし、再三のことで恐縮ですが『慣れ』さえすれば一通りの仕事は問題なく回せるようになります。

 

それ以外には、営業所のメンバーに恵まれるかどうかですね。

 

こればかりは運次第なので何とも言えません。

 

取り敢えず医薬品卸の事務職として働いてみて、2~3ヶ月くらい経っても大丈夫そうなら、その職場で長く勤めてみても良いと思います。

 

また、基本的に定時で帰れる仕事でもあるので、家庭と仕事を両立したい女性にもお勧めです。

 

もし医薬品卸の事務職についてもっと詳しく知りたいことがあれば、問い合わせフォームなどからご連絡ください。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!


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