FF15の小説『The Dawn Of The Future』を読んだ感想!ハッピーエンドで大満足!

製薬会社で働いているヒサシと申します。

少し前にFF15を久々にプレイした感想を書きましたが、さらにFF15熱が高まってしまいました。

賛否両論!?今更だけどファイナルファンタジー15をプレイした感想を書いてみる!

そこで、今度はFF15の小説版『The Dawn Of The Future』について感想をかかせていただきます。

この小説版自体は以前から持っていたのですが、2021年に入ってから一気に読み直してみました。

そして読み終わった後で思ったことはハッピーエンド最高!!です。

これ以降はネタバレ込みで内容や感想を書いていますので、場合によってはブラウザバックを推奨します!

では本題です。

この『The Dawn Of The Future』とは、2019年以降に配信予定だったダウンロードコンテンツ(以下、DLC)をノベライズした作品です。

グラディオラス・プロンプト・イグニスについては2017年に各々のエピソードが配信されました。

しかし、それでもなおFF15のハッピーエンドを望む声は根強く、そういったユーザーからの声に応えるため、スクエニは2019年以降にさらなる新エピソードを配信することに決定。

当初の予定では、オリジナルストーリーとしてアーデン・アラネア・ルナフレーナ・ノクティスの4人に関するエピソードが配信されるはずでした。

しかし、FF15ファンならご存知の通り『アーデン編』以降のエピソードは制作中止になってしまいました。

このときの制作中止のニュースが流れたときのFF15ファンの落胆ぶりは凄まじく、かくいう私も愕然としたものです。


悪い やっぱ辛ぇわ。

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…などと数多のFF15ファンがノクティスの如く嘆きました。

しかし、その一方でFF15ファンへの救済措置も発表されました。

それが、この小説『The Dawn Of The Future』なのです!

既に配信されたアーデン編はもちろんのこと、その後に続くアラネア編・ルナフレーナ編・ノクティス編もしっかりと描写されています。

そして、この小説版の素晴らしいところは、物語がハッピーエンドで締めくくられるという点です!

本の表紙に描かれている通り、平和になった世界でノクティスとルナフレーナが結婚して終わります。

それだけではなく、ゲーム本編とは異なるエンディングに至るまでの過程も胸熱です!

皇帝イドラの孫娘が登場したり、ルナフレーナがシガイを成敗したり、ゲーム本編では敵だった炎神イフリートが味方化したり、因縁の仲であるアーデンと夜叉王(ソムヌス)が共闘したり、とにかく見どころ満載です。

惜しむらくは、これらのシーンをゲーム内で拝みたかった…という点ですかね。

他にも、帝都グラレアがシガイによって陥落した流れとか、神凪が普段どのようなことをしているかとか、クリスタルの正体とは何なのかとか、FF15の世界観を補完するような描写もたくさん盛り込まれています。

FF15のゲーム本編では、世界は救われてもノクティスが死亡するという、ある意味バッドエンドで終了します。

ですが、この小説版においてはFF15における全ての因縁がキレイに決着します。

後付けと言えばそれまでかも知れませんが、FF15本編とは違う切り口で物語を楽しむことができます。

とにかく、FF15ファンとしては一読の価値がある内容に仕上がっています。

(※私自身も1人のFF15ファンとして、純粋に楽しむことが出来る一冊でした。)

では、より詳しい内容&感想について書いていきます!




ネタバレ注意!『The Dawn Of The Future』の概要


この記事では私の感想を長々と書いていますので、忙しい人はここの概要の部分だけをお読みください!

では本題です。

この小説は以下の5章から構成されています。

1.聖者の迷い(アーデン編)

2.終わりの始まり(アラネア編)

3.自由への選択(ルナフレーナ編)

4.最後の剣(ノクティス編)

5.エピローグ(ノクティス&ルナフレーナの結婚式

アーデン編は2019年に配信された『エピソード:アーデン』とほとんど同じです。

弟であるソムヌス(後の夜叉王)、恋人であり初代神凪のエイラなど、アーデンというキャラクターを語る上で重要な人間関係が描写されています。

続くアラネア編では、ニフルハイム帝国がシガイによって壊滅させられる過程が描かれます。

FF15のゲーム本編で言うと、10章~11章くらいの出来事ですね。

ルナフレーナ編では、完全オリジナルの展開へと突入します。

何と剣神バハムートの思惑によって蘇生されたルナフレーナが、シガイ相手にバトル三昧します!

ゲーム本編では仲間になることなく死亡してしまったルナフレーナですが、実は戦闘面では結構強いということが明らかになります。

ついでに、とある新キャラクターとの交流を通じて、ルナフレーナは神(主にバハムート)に従うこと自体に疑問を抱くようになります。

そして最終章であるノクティス編では、ゲーム本編以上にファイナルファンタジーな展開になります。

色々なことがあって剣神バハムートと真の敵と認識し、人間の未来のために神を討とうとするノクティスはまさに漢(おとこ)です。

その気概は憎しみに凝り固まったアーデンさえも改心させ、シガイ化したルナフレーナを救い出し、そして全ての元凶たるバハムートを倒すべく奮闘します。

アーデン編、アラネア編、ルナフレーナ編、ノクティス編、どれも胸熱な展開でFF15ファンとしては超満足です。

全編を通して言えるのは、とにかく人間が神に反逆するという点です。

FF15ではノクティスにせよルナフレーナにせよ、神の意向に従うというのがストーリーの骨子でした。

そして神から与えられた使命を全うした結果、ノクティス・ルナフレーナ共に死亡してしまいます。

FF10で例えるなら、何の疑問も抱かずに究極召喚を使ってユウナが死亡してしまう感じですかね。

一方で、小説版では各キャラクターが本当に神に従っていて良いのだろうか?と考える描写が多くあります。

そう考えると、小説版のストーリーはFF10やFF13に通じる要素が多いとも言えます。

結果として神の傀儡から脱し、人の手で未来を勝ち取ろうとするノクティス・ルナフレーナ(ついでにアーデン)の行動は非常に人間的であり、読んでいる側の心を熱くさせてくれます。

そして、胸熱なだけにこれらのストーリーをゲーム画面でプレイ出来ないのが残念で仕方ありません。(汗)

さて、そんな小説版『The Dawn Of The Future』を読み進める上で、とても重要な物語設定がこちらです。

(※FF15本編から改変されている部分アリ)


・物語の元凶は『剣神バハムート』である
・バハムートは六神の中でも上位神である
(※つまり、バハムートはシヴァ・イフリート・ラムウ・タイタン・リヴァイアサンの五神よりも格上かつ強力な存在)

・アラネア編以降、ニフルハイム帝国の皇帝イドラの孫娘『ソル』が登場

(※本名は『ソラーラ・エルダーキャプト・アンティクム』であり、イドラの息子(皇子)による隠し子)

・ルナフレーナがシガイを吸収する能力(つまりアーデンと同じ)を持って復活
・アーデンとルナフレーナの『シガイを吸収する能力』は神(バハムート)が与えたもの

・剣神バハムートは現実世界と『対をなす世界』の両方に存在している

(※対をなす世界とは、FF15のエンディングでノクティスとアーデンがいた空間のこと)

・『対をなす世界』に魂がある限り、現実世界では死ぬことがない
・アーデンはクリスタルに触れた際に魂が『対をなす世界』に囚われてしまい、不老不死となってしまった
・人間が『対をなす世界』に行くためには、光耀の指輪を使い、魂だけの存在となる(=死ぬ)必要がある

いかがでしょうか?

つまり、まとめると全部バハムートが悪いってことです。

FF15本編ではアーデンが全ての元凶であるかのような描かれ方をしていましたが、小説版では、アーデンもまた神に利用された犠牲者の1人という位置付けになっています。

では、そんな凶悪なバハムートと、各章に関する感想について書いていきます。

FF史上最悪の竜王!?黒幕は『剣神バハムート』!


思いっ切りネタバレですが、いち読者としての感想を書かせていただきます。

本作のバハムートは超絶ムカつくヤローです。

ここまでムカつくバハムートが未だかつてFFに登場しただろうか?

…ってくらいのムカつき振りです。

ゲームでブチのめしてやれないのが残念で仕方ありません。(汗)

剣神バハムートと言えば、FF15のゲーム本編のときからノクティス相手に上から目線で話す神様だったので、その頃から正直言って『いけ好かねーヤツだな』などと思っていました。

ところがどっこい、この小説版『The Dawn Of The Future』では輪をかけてイヤな奴になっています。

そのくらい本作のバハムートはムカつくヤツとして描かれています。

そんな剣神バハムートの性格は傲慢の一言に尽きます。

ゲーム本編では水神リヴァイアサンも傲慢な神として描写されていましたが、本作のバハムートはさらにその上を行っています。

むしろリヴァイアサンが可愛く思えるレベルの悪辣さです。

実際、バハムートはリヴァイアサンを含めた他の五神のことも見下していますし。

ジョジョ風に言うと、『自分が悪だと気付いていない、最もドス黒い悪』って感じですかね。


自分が正義だと信じて疑わない奴はタチが悪い。


バハムートとしては星を綺麗するためなら人間に何をしても許されるいった思考回路をしています。

そのためにアーデンを利用し、その結果としてアーデンとソムヌスは仲違いし、そして今度は死んだルナフレーナさえも蘇えらせて利用しようとします。

ついでに言うと、クリスタルを作り出したのも、ルシス王家に光輝の指輪を与えたのも、アーデン(と、後にルナフレーナ)にシガイ吸収の能力を与えたのも、全部コイツです。

そして、そのどれもが星の病シガイを一掃するためです。

そのために特定の人物にシガイを集約させ、さらに別の人物にシガイを討たせることで、星を一気に浄化しようという一見すると壮大かつ効率的(?)なことしています。

しかし、そんな役目を与えられた人間(アーデン・ルナフレーナ・ノクティスなど)からしたら堪ったもんじゃありません。

しかもゲーム本編とは異なり、バハムートは人間の存在そのものが『星を汚す害虫』であるかのように捉えている節があります。

おいおい、シガイだけじゃなくて、人間まで害虫扱いするんかい。

しかも、最終的にはバハムート自身がシガイの力を利用して人間を根絶しようとしたりします。

こんなんじゃアーデンは当然として、神凪として信仰深いルナフレーナ、闇を祓う使命を与えられたノクティスにまで見限られるのも無理ないです。

あまりに悪辣なものだから、ノクティス自身も人間を道具同然に扱う神には従えないと考えるようになりますし。

ついでに言うと、ノクティス編に至っては他の五神からも反逆される始末。

氷神シヴァ曰くですが『我らは星を守護する神』とのことなので、バハムートが星に生きる生命(人間)に危害を加えることについて看過できなかったみたいです。

(※シヴァの場合はゲンティアナとして、ルナフレーナとの友情もあることも大きく影響している。)

…で、格下とはいえ同胞である神々から総スカン食らったバハムートは、それはもう鬼のように怒り狂う。

怒りのあまり、人間共々、他の五神まで滅ぼそうとしてきます。

その怒りの源泉はバハムート自身の傲慢さによるところが大きいとの描写がされています。

まさにFF15の黒幕であり、全ての元凶と呼ぶべき存在です。

1.聖者の迷い(アーデン編)の感想


アーデン編はほとんどDLCの『エピソード:アーデン』と同じなのですが、1点だけDLCとは明確に異なる点があります。

アーデン編のラスト(ゲーム本編で14章の時間軸)では、何とルナフレーナがアーデンもとを訪れます!!

9章で死んだはずのルナフレーナがなぜ生きている!?

…ということは、この小説のルナフレーナ編を読めば分かるようになっています。

さて、小説版ではバハムートが全ての元凶だったことを踏まえて読んでみると、DLCとはまた違った見方ができます。

とにかく、アーデンは被害者だった。

もうその一言に尽きます。

FF15の悪役『アーデン』の正体と魅力について語る!(ネタバレ注意!)

エイラを抱えながら怖い顔をしているアーデンの挿絵がありますが、もうかこの顔が全てを物語っているって感じです。

兄であるアーデン・ルシス・チェラムと、弟であるソムヌス・ルシス・チェラム。

この兄弟の仲違いによって、FF15の物語がスタートしていくワケですが、その仲違いも結局のところはバハムートが元凶です。

小説内では、アーデン・ソムヌスの仲違いをバハムートが狙った…という明確な描写は書かれていません。

しかし、私個人としては今作のバハムートはFF史上最悪のバハムートだと思っていますし、実際に後のノクティス編にて、ノクティス曰くですが、バハムートが意図的にアーデン・ソムヌスの仲違いを狙った…との推測がされています。

十中八九、ノクティスの推測が正しいと思いますので、やっぱり今作のバハムートは悪神と言えそうです。

他にも、DLCでは描かれなかったソムヌスの心理描写も興味深いです。

DLCの開発者インタビューによると、DLCではアーデンに感情移入してもらうため、敵対するソムヌスの心理描写が省かれているとのことです。

そのため、DLCのソムヌスは凄くイヤな奴として描かれているワケですが、小説版ではソムヌスなりの正義というものが描写されています。

では、個人的なアーデン編の見所について紹介していきます!

2000年前のイオス

小説版を読んで分かったのですが、当時は国らしい国が存在しなかったのですね。

つまり、ソムヌスが興したルシス王国がイオス史上初(?)の国家ということになります。

ついでに言うと、チェラム家のアーデン・ソムヌスの兄弟は武器召喚の能力を持っていますが、その能力も神(バハムート)がチェラム家の者に与えた力であると書かれています。

つまり、クリスタルによってルシス王が選ばれる前から、アーデン・ソムヌスの2名は武器召喚の能力を持っていたということになります。

他にも、2000年前の時点でシガイが社会現象レベルで悪さしていた点も興味深いです。

領民たちがシガイ化して暴れまくっているようでは、そりゃアーデンとソムヌスが手を焼くのも頷けます。

後のアラネア編やルナフレーナ編にも言えることですが、こういったFF15の世界観について掘り下げるような描写はファンとして嬉しかったですね。

綺麗すぎる聖者アーデン

アーデン編のサブタイトルは『聖者の迷い』ですが、2000年前のアーデンはマジで聖者です。

人々への治療(助力)を惜しまず、なおかつ、神への信仰心も厚い。

FFのジョブ的に言うとナイト+白魔導士みたいな存在です。

シガイ化した人間を討伐しようとするソムヌスに苦言を呈したりなど、ゲーム本編のアーデンとは別人過ぎます。

それだけでなく、初代神凪かつ超美人のエイラ・ミルス・フルーレという恋人までいる。

まさにリア充の権化です。

…が、ゲーム本編をプレイした人はご存知の通り、ここからアーデンの転落人生が始まります。

その直接的な原因は弟のソムヌスなのですが、さらにその裏を探っていくと剣神バハムートの存在があります。

クリスタル=剣神バハムートの化身みたいな感じですので、シガイ化したアーデンがクリスタルに拒絶されたということは、それはつまりバハムートの意思ということになります。

全く、ここまでいけ好かないバハムートは初めてです。(怒)

初代ルシス国王『夜叉王ソムヌス』の人物像

DLCでは悪役然とした描写が多かったソムヌスですが、小説版では彼の公正な部分がクローズアップされています。

さらに、ソムヌスは物事の良い部分ばかりだけでなく、汚い部分からも目をそらしてはいけないと考えている節があります。

平たく言えば現実主義者ですね。

理想主義者のアーデンとは、良くも悪くも対照的な人物です。

シガイ化していない民を守るため、シガイ化した民を殺すソムヌス。

そして、シガイ化した民の中で、アーデンによって救われる者、救われない者の2種類に分かれることに異を唱えるソムヌス。

誰に対しても公正に接することで、領民を統べようとするソムヌス。

何と言うか、為政者としての資質はソムヌスの方が優れているような描写が多いです。

実際、アーデンがシガイ化した領民治療(…という名の旅)を行っている間、シガイを駆除するための兵士を鍛え、統率していたのはソムヌスであると書かれています。

そして、ソムヌスにとっての『為政者論』も興味深い。

ソムヌスとしては、王に必要なのは力であり、力によってシガイを退け、民にとって安全な地(国)をもたらすべきと考えています。

そう考えると、確かにアーデンは理想主義的なところがあるので、このチェラム兄弟が対立したのも納得できます。

つまり、ソムヌスとアーデンは単なる感情だけで争っていたのではなく、互いの確固たる考え方のもとで対立していたのです。

まさにFFらしい人間ドラマしています。

このチェラム家兄弟の対立について読み解いていくと、中々深いです。

2000年に及ぶアーデンの絶望

クリスタルに指名される初代国王の騒動の後、ついにソムヌスの手によってエイラ(恋人)は死に、アーデン自身も神影島へと幽閉されます。

小説版では、この2000年もの間、アーデンがどのような気持ちで過ごしていたか…ということが描写されています。

自らもシガイと成り果て、光の差さない石牢で磔にされたまま、ひたすら絶望に打ちひしがれるアーデン。

小説内から、そんなアーデンの独白を抜粋してみました。

長い、長すぎる。

誰か、殺してくれ。

もう、たくさんだ。

死にたい。

消えたい。

何も考えたくない。

誰でもいい。

俺を消してくれ。

できることなら、この世界もろとも消してくれ。

もう疲れた…。

この一連の描写ときたら、マジで読む側の気分をも暗くさせてくれます。

ゲーム本編の12章では、アーデン自身が死にたくたって死ねないという発言をするシーンがあります。


死ねない身体を呪っていたアーデン。


このシーン、小説版を読んだ後だとより一層深みが感じられます。

これまでのFFの中で、千年単位で絶望を溜め込んだキャラクターって中々いない気がします。

取りあえず思い浮かんだのはFF10-2のシューインですが、あちらが絶望していた期間は約1000年です。(正確にはシューイン本人ではなく、シューインの残留思念的なヤツだけど)

シューインは1000年分の絶望(鬱憤)を晴らすべく破壊活動を行いますが、アーデンにも通じる要素が感じられます。

小説版を読むことで、アーデンが抱える心の闇がより一層感じられます。

2.終わりの始まり(アラネア編)の感想


ゲーム本編では7章でノクティス一行に加わってくれる竜騎士のアラネアですが、そのアラネア視点でのニフルハイム帝国滅亡の様子が描かれています。

ゲーム本編で言うと10章~11章くらいの出来事ですね。

ゲームクリア済みのプレイヤーなら知っての通り、ノクティス一行が13章でニフルハイム帝国に到着した頃には、既に帝国はシガイによって壊滅していました。

それどころか、帝国市民そのものがシガイ化してその辺をうろついているような状況です。

では、その前段階に何があったのか?

一言でまとめると、元凶はアーデンです。

帝国宰相の地位を利用したのか分かりませんが、明らかにアーデンが裏で糸を引いているかのように描写されています。

具体的には、実際にアーデンが『本日で帝国は終了です』などと放送したりとか。

同時刻、帝国軍の拠点からシガイ兵器が脱走したり、魔導兵が暴走したりなど、まさに帝都はカオスな状況です。

そんな中でアラネアがシガイを討つべく帝都の中で奔走するのですが、これがまた熱い。

ゲームの大画面でプレイしたかったです。

他にも、アラネアは幼少期に両親をシガイに殺害されたことで、シガイ討伐を生業とする傭兵になったことも言及されています。(後付けと言ってはいけない)

ゲーム本編でも、アラネアはシガイ討伐によって生計を立てていることが仄めかされていましたが、小説版によってその設定が補足されたって感じです。

アラネアにとってのシガイ狩りとは、単なるビジネスではなく、肉親の仇として憎んでいる相手との闘いでもあるのです。

他にも、ニフルハイム帝国が軍国主義に傾いていった流れについて、アラネア視点での独白が入るのも面白い。

アラネアが傭兵になった頃、帝国から子供の遊び場・絵本や玩具の売り場・洒落た服屋などがどんどん潰れて(撤去されて)いき、代わりに軍の倉庫や資材置き場などが増えていったらしい。

地味ながらも、こういった世界観の掘り下げについて、FF15ファンとしては大変嬉しいですね!

皇帝イドラの孫娘『ソル』登場!

ゲーム本編ではニフルハイム帝国の皇帝・イドラ=エルダーキャプトには世継ぎがいないとされていました。

小説版ではその点について補足がされています。

イドラの妻(皇后)は男児を生んだ後で死亡。

唯一の息子であり、皇位継承権を持つ皇子も戦死。

しかし、皇子には隠し子(女児)がおり、イドラにとっては孫娘にあたる彼女をアーデンから遠ざけるべく、秘匿していたなどの描写があります。(まあ、後付けだけどな!)

その女児こそが『ソル』であり、帝国准将のロキを通じてアラネアに託され、その後はアラネアの養子として育てられることになります。

小説内では、イドラはアーデンにことを警戒しており、ソルの存在を敢えてアーデンに知られないようにしていた節があります。

FF15に限った話ではありませんが、皇帝と宰相が不仲であることはザラにありますからね。

なお、ソルという名前はニフルハイム帝国の前身である古代ソルハイム文明に因んで名付けられたとされています。

ちなみに、ソルという名前は愛称であり、彼女の正式名はソラーラ・エルダーキャプト・アンティクムと言います。

皇帝イドラ・エルダーキャプトの血筋だからこそ、正式名にはエルダーキャプトという姓が含まれているワケですね。

このソルが、後のルナフレーナ編では重要な存在となってきます。

まさかのロキ准将が再登場&殉職!

ゲーム本編では2章の他、サブイベントなどでノクティス一行と対決したロキ准将。

中々のイケメンながら爆死に定評があるとの理由により、一部のカルト的な人気があるロキですが、小説版ではまさかの活躍をしています。

なんとイドラ皇帝直々の命令により、シガイまみれの帝都からソルを逃がすという極秘任務を実行しようと奮闘します。

その道中でアラネアと出会い、ソルをアラネアに託した後、時間を稼ぐために魔導アーマーを操縦してシガイの大群に特攻していきます。

ゲーム本編では嫌味ったらしいヤツで、しかも大して強くないロキですが、小説版で大きく株が上がりました。

ロキの帝国への忠誠心は本物であり、ソルを逃がすために殉職覚悟で戦うロキは男前です。

(※その後、詳しい描写はないがシガイの攻撃によってロキは死亡したと思われる。)

余談ですが、アラネア視点で語られるロキの人物像も中々面白い。

アラネア曰くですが、面倒くさい男・常に空回っている印象しかない・何より暑苦しい等々。

そんな煙たがっているロキが特攻する際、アラネアが帝国式の敬礼で見送るのも良かったです。

ダイヤウェポン戦が熱い!

ダイヤウェポンとは、FF15の映画版キングスグレイブ登場したシガイ兵器です。

キングスグレイブを知らない(見ていない)人にとっては『何コイツ?』状態ですが、元ネタはFF7に登場したダイヤウェポンです。

(※見た目や攻撃方法もFF7のダイヤウェポンと共通点が多い。)

キングスグレイブを見た人はご存知の通り、ダイヤウェポンはルシス王国の王都インソムニアを一晩で壊滅に追い込んだヤツです。

ハッキリ言って、ダイヤウェポンはシガイを通り越して、もはや怪獣です。

キングスグレイブに出てくるダイヤウェポンは六神でも勝てない雰囲気すらありました。

(※実際、ダイヤウェポン製作者のヴァーサタイルは、神をも倒せるシガイ兵器としてダイヤウェポンを創り出した。)

小説版のビッグス&ウェッジも、アレ(ダイヤウェポン)はマジでヤバいみたいなことを言っています。

さて、アーデンの策略によって解放されたシガイ同様、ダイヤウェポンもまた暴れ放題です。

このダイヤウェポンの暴挙を止めるべく、アラネアが奮闘します。

…というか、最終的にはアラネアがダイヤウェポンを仕留めることに成功します。

アラネア姐さん、凄ぇ!!

何と言うか、アラネアのシガイ討伐への使命感が、ダイヤウェポンを上回ったという感じです。

是非ともアラネアを操作してゲーム内でダイヤウェポンを倒したかったです…。

3.自由への選択(ルナフレーナ編)の感想


ルナフレーナ編からはゲーム本編とは全く異なるオリジナル展開に突入します。

個人的に、FF15小説版『The Dawn Of The Future』の中で、このルナフレーナ編が一番面白かったです。

剣神バハムートの思惑によって蘇生されたルナフレーナが主人公を務め、夜が明けない10年後の世界を巡る旅を行います。

さて、蘇生されたルナフレーナはなぜかシガイを吸収する能力を持っています。

その影響で、ルナフレーナの身体は驚異的な再生能力も持っています。

そう、アーデンと全く同じ能力です。

そして、これはバハムートが意図的に授けた能力でもあります。

このシガイ吸収能力によって、シガイを次々と倒していくルナフレーナですが、まさにこれこそがバハムートの狙いであったことが後に明かされます。

ちなみに、シガイ吸収以外にも、ルナフレーナは棒(槍)を武器として戦う場面もあります。

実はルナフレーナは神凪としての修行を通じて、武術を身に付けているとの描写があります。(これも後付けだけどな!)

確かに思い返してみると、ゲーム本編でルナフレーナがリヴァイアサンに誓約を行う際、逆鉾(さかほこ)を持っていました。

…ということは、もしゲーム本編でルナフレーナが仲間になっていたら、槍術で戦うキャラになっていたんですかね?

うーん、ゲームの大画面でプレイしたかった。(泣)

さて、ルナフレーナ編では10年後の世界が舞台ということで、イオスが現在どんな状況なのかという描写も色々とあります。

レスタルムが人類の最大拠点になっている、旧ニフルハイム帝国領は放置状態、あちこちにシガイが溢れていて人類の拠点が次々と襲撃されている等々。

どこもかしこも、シガイ、シガイ、シガイ。

延々と人類vsシガイの戦いが繰り広げられている感じです。

(※当然、人類側が圧倒的に不利な立場である。)

アーデン編、アラネア編に続いて、こういった世界観の補足がされているのも良かったです!

10年後の世界で成長した『ソル』が登場!

ルナフレーナ編では、アラネアの養子となったソルが10年後の姿(10代後半)で登場します。

FF15のTwitterにソルのコンセプトアート画像があったのですが、FFシリーズで例えると、見た目はFF13のファングに近いですかね。

性格や口調はFF7のユフィを現実主義者にした感じです。

アラネアに育てられた影響でソルも戦闘員として活動しており、過酷な10年後の世界で逞しく生きていることが窺えます。

さて、ルナフレーナは成り行きでソルと一緒に行動することになります。

シガイ吸収能力を持ち、人ならざる存在にしか見えないルナフレーナに対して、ソルは最初こそ警戒心剥き出し接します。

ですが徐々に打ち解けていき、ルナフレーナのことをルーナという愛称で呼ぶようになります。

そして、ルナフレーナもまたソルの人間性に影響を受けていきます。

ゲーム本編にも通じることですが、ルナフレーナは神凪という立場もあり、とても信仰心が厚いキャラクターとして描かれています。

しかし、ソルは神のことなど全く信じておらず、自分の努力によって未来を勝ち取ろうとします。

そんなソルの姿を見て、ルナフレーナの考え方は段々と変わっていきます。

特に、ソルから神様の言いなりと評されたことは、ルナフレーナにとって大きな衝撃を与えます。

神(特にバハムート)から与えられた使命に従うことが、果たして本当に正しいのか?

神や世界のことは抜きにして、自分はどうしたいのか?

ソルとの交流を通じて、使命と抗うという発想のもとで悩むルナフレーナはとても人間的です。

そして、互いに影響を与え合っていくルナフレーナとソルとの間に、徐々に友情が芽生えていくのが熱い。

まさに女の友情ってヤツです。

その一方で、ソルは自分がイドラ皇帝の孫であり、その皇帝によってルナフレーナの故郷(テネブラエ)が襲撃され、先代の神凪(ルーナの母親)が殺害されたことについて、負い目を感じるようになっていきます。

まさにFFらしい人間ドラマです!

そうだよ、こういうのが見たかったんだよ!

…と、思わずにはいられない展開です。

これまたネタバレですが、ソルは小説版ラストのノクティス&ルナフレーナの結婚式において、

自分の結婚式のように頬を紅潮させ、涙ぐんでいる…。

…という描写があります。

この辺りからも、ソルとルナフレーナの友情の深さが窺えます。

『神凪』という存在の掘り下げ

ルナフレーナ編ではゲーム本編では殆ど語られなかった神凪という存在そのものに対する掘り下げ描写が多くあります。

ルナフレーナ編で新たに判明した内容は、大体こんな感じです。(後付けだけどな!)


・神凪としての修行は厳しく大変(逆鉾を扱えるようになるため)
・神凪もシガイ退治を求められる過程で鍛錬する風習が生まれた
・武術だけでなく、腕力や脚力の鍛錬もある
・走る、泳ぐ、瞑想する、歌唱や舞踊の鍛錬も行う
・飲食を絶つ、何日も誰にも会わずに過ごすという鍛錬もある
・ルーナは12歳の頃にニフルハイム領のラルムエールという修行場で鍛錬した
・ラルムエールは古代ソルハイム文明の遺跡
・ラルムエールには初代神凪(エイラ)の像がある

何と言うか、FF10のユウナ(召喚士)を彷彿とさせる設定だな。

(※修行内容はFFのジョブ的に言うとモンクみたいな感じだけど。)

ぶっちゃけた話、FF15のゲーム本編では神凪が普段どんなことをしているのか…という描写が少ないです。

神凪は星の病(世界の夜化)が進行しないように食い止めている、神と言葉を交わす、真の王を支える、世界の人々から敬愛されている等々、FF15を語る上で超重要な設定が多いのに、それをプレイヤーが実感できるイベントシーンが乏しいのです。(汗)

そんな不遇な(?)神凪ですが、小説版でテコ入れがあって個人的には嬉しかったです。

あとは、ゲーム本編でこういった描写があれば良かった…。

シガイ化するルナフレーナ

シガイ吸収能力を持って旅を続けるうち、ルナフレーナは徐々に身体をシガイに侵されていきます。

シガイを吸収すればした分だけ、自分自身がシガイ化していく。

身体は苦痛に苛まれ、皮膚の下を何かが這っているような感触があり、耳鳴りも酷い。

まさに2000年前のアーデンと同じ症状がルナフレーナを襲います。

そしてルナフレーナ編の終盤、ラルムエールに安置されたエイラの像を通じて、ルナフレーナはエイラの魂(?)からアーデンの過去について教えられます。

シガイ化した人々を治療するために能力を使ったアーデン。

シガイを倒すために能力を使うルナフレーナ。

似て非なることをしている2人ですが、身体をシガイ侵されて苦しむという点においては共通しています。

そして、アーデンは2000年もの長い時間を闇の中で孤独に生きたという事実。

エイラからアーデンを救ってほしいと懇願され、ルナフレーナはアーデンに対する認識を改めます。

そんなこんなで、ラルムエールに潜むシガイ兵器『サファイアウェポン』をソルと共に打倒したルナフレーナですが、ここにきてもう一波乱。

なんと先行部隊の中にいたアラネアがシガイ化しているときた。

そんなアラネアを救うため、ルナフレーナは身体が限界に達しているにも関わらず、シガイ吸収能力を使う。

そして、ついにルナフレーナはシガイ化してしまいます。

皮膚がドス黒くなった、涙は墨のように黒い…といった描写があるので、間違いなくアーデンと同じような姿になってしまったのでしょう。


シガイ化したアーデンは顔色が悪く、目が黄色い。


…とは言っても、この時点ではルナフレーナとしての自我は残っているので、完全な化け物になったわけではないのですが。

ここまで来たら、シガイ化したルナフレーナもゲーム画面で拝みたかった…。

神(バハムート)への反旗を翻すルナフレーナ

即刻処分(殺害)されそうになったシガイ版ルナフレーナですが、正気に戻ったアラネアの計らいにより、一旦はレスタルムに連行&幽閉という形に落ち着きます。

その後、夢を通じてゲンティアナ(氷神シヴァ)から真実を知らされます。

剣神バハムートの真の目的は、人間もろともイオス(星)を滅ぼすこと。

ルナフレーナを依り代として、シガイの力・神凪の力を用いてテラフレア(小説内では『究極召喚』と表記されている)を放とうとしていること。

六神の中でも剣神バハムートは天と共にある上位神であり、他の五神とは異なり、人間には大して関心が無いこと。

それどころか、過去に剣神バハムートは魔大戦を通じて神と人間との争いに嫌気が差し、テラフレアによって全てを滅ぼそうとした前科があること。(ただし、魔大戦でのテラフレアは失敗に終わった)

過去にテラフレアが失敗したことから、今度は確実にテラフレアを成功させるため、ルナフレーナを生贄にしようとしていること。

ゲンティアナはこれらの事実を伝え、ルナフレーナとの交信(?)は途絶えます。

そして、ルナフレーナは考えます。

剣神バハムートの目的とは、自分を含む人間たちを滅ぼすこと。

アーデンに救世主としての力を与え、そして化け物へと叩き落した残酷な手口。

そのアーデンと同じ目に遭わされようとしている今の状況。

自分もアーデンも、神への信仰心ゆえに、神(バハムート)の企みに気付けず、ただの道具として利用された。

そして、ルナフレーナは呟きます。

許せない… と。

ここで初めて、ルナフレーナは神(バハムート)に従うべきではないと悟ります。

ルナフレーナはゲーム本編(9章)でも、『人はその慈悲故に神を崇め、神は人に慈悲を与えてこその神!』と言い切っています。


リヴァイアサンとの誓約の際、神への価値観を語ったルナフレーナ。


つまりルナフレーナにとって、

慈悲のない神(バハムート)など、人にとっての神ではない。

少なくとも、自分はそんな神(バハムート)なんて認めない。

…ということなのでしょうね。

その後、ルナフレーナはソルの手引きもあってレスタルムを脱出し、アーデンが待ち構えているインソムニアへと向かいます。

この展開が、アーデン編のラストシーンへと繋がっていくワケです。

4.最後の剣(ノクティス編)の感想


ゲーム本編の13章でクリスタル内に取り込まれるノクティスですが、そこから小説版のオリジナル展開へと突入します。

今までのアーデン編、アラネア編、ルナフレーナ編の集大成といった感じで、ノクティスもまた神(バハムート)から与えられた使命に抗います。

ゲーム本編では使命に従って命を落としたノクティスですが、小説版では黒幕がバハムートということもあり、むしろバハムートを倒すべく行動を開始します。

神と呼ぶにはあまりにも悪辣すぎるバハムート。

そんなバハムートを人類の敵として認識するノクティス。

そして、ノクティス以外の者たちもまた、バハムートへと立ち向かっていく。

バハムートによって運命を翻弄されたアーデンとソムヌス。

シガイによって肉親を失ったアラネアとソル。

新たな能力と使命と共に蘇ったルナフレーナ。

小説版でスポットが当たったキャラクターたちが各々の因縁を乗り越え、自分の役割を果たし、バハムートを倒そうと奮闘します。

この辺りの過程はマジで胸熱です。

これぞまさにファイナルファンタジーって感じです!

何度でも言うけど、ゲームの大画面でプレイしたかった…!!

クリスタル内でのノクティス

ゲーム本編では13章の終盤でクリスタルに取り込まれ、剣神バハムートの啓示を受けるノクティスですが、小説版ではその後、クリスタルに蓄えられた星の記憶を垣間見ます。

アーデンとソムヌスは対立するに至った様子。

初代ルシス国王へと即位したソムヌスによって安定する民の暮らし。

歴代のルシス王たちによる治世。

他にも、テネブラエ、ソルハイム、ニフルハイム、アコルドといった、別の国々や文明で生きた人々の記憶がノクティスへと流れ込む。

時代は変わり、ノクティスは真の王として自分がクリスタルに選ばれた時のことを知る。

そのときのレギスの王としての、そして父親としての心情。

さらに場面は変わり、誓約を行って命を削るルナフレーナの様子。

そんなルナフレーナの献身など知る由もないノクティスに対して、怒りを露にするレイヴス。

ここにきて、ノクティスは神凪兄妹の心情を理解します。

そして、クリスタルの中でレギスの魂(?)と会話するノクティス。

このとき、ノクティスは王としての心構えをレギスから説かれます。

その後、ノクティスはこう思います。

レギスやルナフレーナが命を削ってまで残してくれたものを、無駄にしたくない…と。

新たな決意をもとに、ノクティスはイオスの世界へと戻ります。

浄化される炎神イフリート

ゲーム本編では14章の時間軸において、ルナフレーナは王都インソムニアに赴き、アーデンと接触します。

その理由はアーデンと戦うためではなく、アーデンを説得して、黒幕たるバハムートに立ち向かうため。

しかし、憎しみに凝り固まったアーデンは全く聞く耳を持たない。

そんなアーデンに対して、粘り強く語り掛けるルナフレーナ。

業を煮やしたアーデンは炎神イフリートを召喚し、ルナフレーナへとけし掛けます。

まさかのルナフレーナvsイフリート!!

何度目になるか分からないけど言わせてくれ。

ゲームの大画面でプレイしたかった!!(泣)

ルナフレーナはシガイ吸収能力を使ってイフリートに勝利します。

いや、描写的にはシガイ化してアーデンに操られていたイフリートを、シガイから解放して正気に戻したと言う方が適切かも。

そして、正気に戻ったイフリートに対して、ノクティスに協力してもらうべく誓約を行うルナフレーナ。

そして、その誓約を了承するイフリート。

しかし、シガイを吸収し過ぎたルナフレーナは、ついに人間としての自我を失ってしまいます。

『真の王』を見限る剣神バハムート

ノクティスがアーデンのもとに着いたとき、その傍らには完全なるシガイと化したルナフレーナがいた。

そんなルナフレーナと戦うノクティスですが、そこに剣神バハムートが乱入してきます。

そして、星を浄化するため、星に生きる全ての生命を消し去ると宣言します。

とうとう本性を現しやがったな、このクソバハムート!!

何しれっと死の宣告してやがるんだ。

ここまでムカつくバハムートがFF史上、他にいただろうか。

シガイ化したルナフレーナを『シガイの王』と呼び、王都城を空中へと浮上させるバハムート。

同時に、テラフレア発射のための魔法陣が王都城の上空に浮かび上がる。

ついでにバハムートの分身らしき小型バハムートが大量に出現します。

(※小説内では『剣神兵』と呼ばれているので、DLCとしてゲーム化されたときにザコ敵になっていたのかも。)

空中に浮かぶ王都城へと行くため、ノクティスはグラディオラス・イグニス・プロンプトと合流し、さらにアラネア・ソルの力も借りて、揚陸艇で王都城へと突っ込むノクティス一行。

そして、ソルから『ルーナを助けて』と頼まれるノクティス。

熱い!熱すぎる展開だぜ!!

今からでもDLCでゲーム化してほしいくらいだ。(泣)

ゲーム本編とは異なるノクティスvsアーデン!

ルナフレーナ&バハムートのもとへ急ぐノクティス一行のもとに、アーデンが立ち塞がる。

そして、ノクティスに対して光耀の指輪を寄越せと要求します。

その理由とは、アーデン自身が光耀の指輪の力で『対をなす世界』へと渡り、あちら側のバハムートの倒すため。

アーデンはルシス王家を憎んでいますが、同じくらい剣神バハムートを憎んでいる節もあります。

そんなアーデンに対して、いきり立つグラディオラスやプロンプトを抑え、ノクティスは一対一の勝負を申し出る。

ゲーム本編ではアーデンがノクティスを一対一の戦いへと誘いますが、小説版ではその逆です。

何より、ノクティス自身がこれは王の戦いだと言いますからね。

ゲーム本編とは異なる王vs王の戦い…

激熱です!!!

そしてアーデンに勝利したノクティスは、アーデンもまた救うべき世界の一部であると言います。

この辺りから、ノクティスの精神的成長が窺えます。

そして、光耀の指輪の力で歴代王を召喚するノクティス。

その中には初代王であるソムヌス、ノクティスの父であるレギスもいる。

そんな歴代王たちに向かって、ノクティスは神(バハムート)の使命に背き、アーデンに光耀の指輪を貸し与えることの許しを乞う。

このままでは歴代王たちが必死で守ってきたルシス王国も、そこで生きる人々も消えてしまう。

そんなことは間違っていると歴代王たちに向かって叫ぶノクティス。

そして、ソムヌスも改めてアーデンに謝罪し、歴代王たちに向かって許しを乞う。

兄であるアーデン・ルシス・チェラムを、指輪の行使者として認めてほしい…と。

最初の王ソムヌス、最後の王ノクティスの頼みにより、アーデンを行使者として了承する歴代王。

光耀の指輪をアーデンに手渡し、ルナフレーナ&バハムートのもとへと急ぐノクティス。

こうして見ると、アーデンとルシス王家の和解と言えなくもないですね。

光耀の指輪を使って『対をなす世界』へと逝くアーデン

玉座にて、ついにアーデンは光耀の指輪を使います。

つまり、FF15のエンディングでノクティスが行ったことと全く同じことをアーデンが行うのです。

この流れだけ見れば、アーデンは死亡確定です。

光耀の指輪を使う=現実世界での死亡ですからね。

しかし、アーデンは死ねない人生に終止符を打ちたいと思っている節があります。

密かな自殺願望と言った方がいいかも知れませんね。

どのみち、『対をなす世界』にいるバハムートを倒すには、ノクティスまたはアーデンが光耀の指輪を使う他ありません。

儀式の際、歴代王の刃を次々と受けるアーデン。

そして激痛に耐えながらも、

ソム…ヌス……来い!!

…と叫び、最後に夜叉王(ソムヌス)の刃を受けるアーデンが熱い。

(完全にアーデンが完全に主人公になっとる!!)

そして、いよいよ『対をなす世界』にて”あちら側のバハムート”と対面するアーデン。

アーデンの隣に並び立つソムヌス。

恩讐を超え、チェラム家の兄弟が共闘する展開が胸熱すぎる。

これで、全部終わりだ。

アーデンがそう言い放った後、ソムヌスを含む歴代王たちがバハムートへと突撃し、ついに”あちら側のバハムート”を撃破します。

その反動で、ゲーム本編のノクティスと同じく、塵となって霧散するアーデン。

そんなアーデンが最後の瞬間に見聞きしたのは、恋人エイラの姿と声でした。

こうしてアーデンの魂は消滅し、2000年に及ぶ彼の人生は幕を閉じます。

剣神バハムートvsその他全て

アーデンが”あちら側のバハムート”を倒した影響で、現実世界にも影響が現れます。

予想外の展開に”こちら側のバハムート”もかなり焦っている様子が窺えます。

そんなバハムートに対して、ノクティス一行が力を合わせて立ち向かう。

いや、ノクティス一行だけでなく、氷神シヴァを筆頭に、炎神イフリート、雷神ラムウ、巨神タイタン、水神リヴァイアサンもノクティスに味方し、バハムートへと立ち向かっていく。

テラフレアは放たれてしまうものの、五神の協力により地上への被害は最小限に食い止められます。

そして、テラフレアの依り代となったルナフレーナからはシガイが抜け、元の姿に戻ったものの瀕死の状態。

幾度となく人間を道具のように扱うバハムートに対して、ノクティスの怒りは頂点に達し、ついに”こちら側のバハムート”を撃破。

クリスタルごと王都城は地上へと落下します。

ルナフレーナはと言うと、ゲンティアナの姿になった氷神シヴァの力によって、何とか一命を取りとめます。

そして、ゲンティアナはノクティスとルナフレーナにこう言います。

これからはクリスタルもなく、神もない、人だけの世界となる。

つまり、シヴァを含む五神も消滅してしまうってことですね。

どうやら神の大元であるバハムートが消滅したことで、他の五神もクリスタルと共に消え去る運命みたいです。

FF13シリーズのエンディングに通じる要素を感じますね。

そして、ついに人類が待ち望んだ10年振りの夜明けが訪れます。

こうしてイオスには平和が戻り、神もシガイもいない世界が始まるのでした。

5.エピローグ:ノクティス&ルナフレーナの結婚式!


エピローグでは、何とレギスの視点によって物語が展開します。

小説の表紙はノクティス&ルナフレーナの結婚式です。

…が、実はその表紙と繋がる形で、結婚式を見守るレギス&レイヴスが描かれているのです!

イオスに夜明けが訪れた後、何が起こったのかについてレギスの視点から次々と語られていきます。

王都城の浮上&落下によって、王都インソムニアは巨大な窪地となったこと。

神々とクリスタルが消えたことで、王都の存在義は消え、当面は他の地域の再建が優先されること。

レスタルムはバハムートが放ったテラフレアによって街の一部に被害が出たが、順調に復興していること。

旧ニフルハイム帝国領は氷神シヴァが去った影響で雪原が湿地帯へと変わり、それらの土地は今後有効に活用されること。

テネブラエ・アコルドも順調に復興し、特にアコルドでは10年間に行われるはずだったノクティス・ルナフレーナの結婚式によって活気づいていること。

そして、レギスはノクティス一行のメンバーへと感謝を述べます。

その対象はコル、シド、シドニー、グラディオラス、イグニス、プロンプトです。

レギス視点での彼らに対する想いというのは中々新鮮であり、興味深いです。

そして、レギスが父親としてノクティスとルナフレーナの結婚(新しい門出)を祝福し、小説の物語は幕を閉じます。

まとめ:文句なしのハッピーエンドで大満足だった!


いやー、良い話でしたよ『The Dawn Of The Future』!

ゲーム本編でもエンディングで夜明けが訪れますが、小説版ではまた違った意味合いの夜明けです。

FF15のエンディングはノクティスでは死亡するため、ある意味バッドエンドです。

世界は救われても、ノクティス(主人公)は救われない。

そんあFF15のエンディングに対して、ゲーム発売当初、世間ではまさしく賛否両論でした。(個人的には”アリ”なエンディングだと思ったけど。)

しかし、プレイヤー目線でそういった後味が悪いエンディングを見ているからこそ、この小説版のカタルシスも大きのかなーなんて思っています。

この『The Dawn Of The Future』を10点満点で評価するとしたら、9点くらいですかね。

10点とならない理由は、この壮大な物語をゲーム画面でプレイ出来ないからです。(泣)


小説版がDLC化されなくて、やっぱ辛ぇわ。


DLCだけでなく小説版も後付けには違いないですが、後付けかどうかなんて些細なことだと思わせてくれるだけの面白さがありました。

個人的にはラストの結婚式でアーデンも出てきてほしかったですが、アーデンはニフルハイム帝国の宰相として行った悪行も多いですからね…。

アーデンは光耀の指輪を使い、その反動で魂ごと完全消滅…という展開の方が、罪の清算という意味では丁度良いのかも知れません。

とにかく、ラストの結婚式ではノクティス・ルナフレーナ、その他大勢が救われたって感じがします。

まさに王道のハッピーエンドです!!

FF15ファンであれば、一読の価値がある内容に仕上がっています。

未読の人は、ぜひ一度読んでみることをお勧めします!

ちなみに、この小説は本屋には置いていないことが多いです!

私は『The Dawn Of The Future』が発売した時期に、近所の本屋を数軒ほど巡りましたが、どこにも在庫が無かったです。(汗)

もし今から買うのであれば、Amazonなどの通販をお勧めします。(※実際、私はAmazonで買いました!)

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!







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