コロナに対する過剰反応!?家族ですら病院への見舞いに行けない違和感について

生活

製薬会社でMR(営業)として働いているヒサシです。

つい最近、義母が原因不明の腹痛で緊急入院したことにより、妻がメンタル的に大変荒れるという日々を過ごしていました。

結果だけ見れば、義母の症状は数日ほどで落ち着きまして、その後さらに1週間ほどで退院できました。

ヒサシ
ヒサシ

結果論ですけど、最終的には妻だけでなく私も一安心しました!

…が、そこに至るまでの過程において、昨今のコロナ禍による社会問題を肌で感じられましたので、こうして記事を書こうと思い立った次第です。

とにかく違和感が凄まじかったのは、妻が義母(つまり妻の実親)の見舞いに行こうとした際の病院側の対応です。

なんと妻が義母のもとへ見舞いに行こうとしたところ、病院側から新型コロナウイルスが流行しているため、県外からの見舞い(訪問)は例外なく禁止していますと言われたのです。

これって、果たしてどうなんですかね?

義母が入院した当初、義父からの連絡を受けた限りでは、かなり危険な状態であることは明白でした。

実の親が緊急入院して命まで危ういというときに、いくらコロナ禍であるとはいえ、実子が駆け付けることすら許されないってどうなんでしょうか?

きっと、病院側には病院側の言い分があるでしょう。

しかし、ここまで来るとコロナに対する“過剰反応”じゃないでしょうか。

全ての元凶は新型コロナウイルスであることは理解しています。

ですが、新型コロナを言い訳に使えば何でもかんでもまかり通る…というのも違う気がします。

遠方からの家族による見舞いとは、緊急時であっても許されないことなのか?

だったら、そのとき家族側の感情はどうなるのか?

今日はそのことについて書いていきます。

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ヒサシ家と義実家との位置関係

私と妻は地方(…と言うか田舎)に住んでいるのですが、義両親はそれ以上に田舎な他県に住んでいます。

一応、車であれば3時間ほどで行ける場所なので、距離的にはメチャクチャ遠い場所と言うほどではありません。

取りあえず、私と妻が住んでいる地域をA県、義両親が住んでいる地域をB県と書かせていただきます。

2020年の春以降、世間で騒がれている新型コロナウイルスですが、感染流行の度合いという意味ではA県>B県です。

東京や大阪といった大都市から見れば、A県もB県も田舎であることに間違いありません。

ですが、単純な人口や街の規模などを比較するとA県>B県なのです。

さて、新型コロナは人口が多い地域ほど流行っていますよね。

その例に漏れず、ニュースなどで報道されている新型コロナ感染者の人数に関しては、間違いなくA県>B県です。

ついでに言うと、B県は全国的に見てもコロナ感染者が特に少ない地域の1つです。(※2020年の11月時点)

よって、B県から見ると、A県は新型コロナ感染流行地域に見えなくもない…かも知れません。

ヒサシ
ヒサシ

実際のところ、新型コロナ患者数は大差ないのですが…

こういった事情により、義母が入院した病院は、県外からの見舞い訪問を拒否したことが窺えます。

これらの前提のもと、今回の義母入院の一件についてより深く考えていきます。

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義母の緊急入院と病院側の対応

凶報は突然やってくるとは、まさにこのことです。

深夜0時を過ぎた頃、妻の携帯電話が突然鳴り出し、義母が原因不明の腹痛を訴え、病院に緊急入院したことを義父から告げられました。

義父は義母に付き添って病院に行ったものの、医者にも腹痛の原因が分からない。

今すぐ命に関わるというほどではないものの、医者が言うには予断を許さない状況らしい。

連絡してきた義父も、突然の出来事のため混乱していたのか、断片的にしか状況を語れないような感じでした。

私は義理の息子という立場なのでいくらか冷静でしたが、そのときの妻の混乱ぶりは凄まじいものがありました。

まあ、実の親が夜中に緊急入院なんてしたら慌てるのも無理ないですよね。

翌朝になり、妻がB県に行くための準備をしているタイミングで義父から2回目の連絡が入りました。

その内容を聞いたとき、私と妻は愕然としました。

取りあえず、B県にて義母が入院した病院をB病院と書かせていただきます。


今、専門の医者が○○(義母)を診ているんだが、かなり危ない状態らしい。
で、病院から家族のことを聞かれたので、娘がA県に住んでいると答えたんだが…。
そしたらB病院から、A県に住んでいるお前(妻)は病院内に入れるワケにはいかないと言われた。
コロナの影響で、A県を含めて、B県の外からの見舞い訪問はダメらしい。
お前(妻)が見舞いに来たがっていることをB病院側に伝えたんだが、県外からの訪問はダメの一点張りなんだ…。

このとき、私は義父と直接話したわけではありません。

ただ、繰り返にしなりますが妻は精神的に相当混乱していたので、私が妻に代わって義母の容態やB病院の意向について状況を整理しました。

…で、義父から妻に伝えられたこれらの話を要約すると、以下のような感じです。

義母の容体は相当悪い。

そのため、『万が一のこと』を想定して家族を呼ぶように病院から促された。

しかし、妻がA県に住んでいると知った途端、病院側から『県外からの見舞い訪問はダメ』と釘を刺された。

正直言って、B病院の対応は酷いと心の底から思いました。

とにかく、違和感が半端じゃない。

いくらコロナの問題があるとはいえ、親の命が危ないかも知れない状況ですよ?

それなのに、子供が親の傍に駆け付けられないだって?

そんな馬鹿な話があるか!!

…と、このときは思いました。

そりゃ妻が義父の話を聞いてパニック状態になるのも無理ないです。

義理の息子ながら、義母だけでなく義父のことも気の毒で仕方なかったです。

緊急入院した患者が、たとえ僅かでも命を落とす可能性があるという場面だというのに、B病院は何を考えているのか。

ちなみにですが、B病院はB県内でも有数の大きな病院です。

私だって製薬会社(生命関連企業)で働く人間の端くれですし、地域医療を支える基幹病院として、遠方からの訪問を安易に認めるワケにはいかない事情は理解できます。

院内クラスターを生み出さないため、それ相応の処置が必要であることも分かる。

それだけ、新型コロナに対して慎重にならざるを得ない事情も知っている。

だったら、妻と義父はどうなるのか?

いくら何でも、これではあんまりじゃないのか。

義母が死ぬかも知れない状況で、今すぐに駆け付けてあげられない妻の気持ちはどうなる?

そして、娘を病院へと呼び寄せることができない義父の気持ちはどうなる?

B病院の事情は確かに理解できる。

しかしながら、この対応については到底納得できない。

妻や義父だけでなく、私自身も釈然としない気持ちで一杯でした。

病院側に訪問交渉したもののダメだった…

今だからこそ言えることですが、妻が混乱していたからこそ、私がより冷静に物事を考えることが出来た気がします。

2人の人間がいたとして、1人が冷静さを欠くほど、もう1人が冷静になるというヤツです。

とにかく、妻経由で聞いた義父の話について整理し、何とかして妻や私がB病院を訪問できないかどうかを考えました。

…で、そのときにまず思い浮かんだのは、B病院への訪問ルールについてより詳しく確認することでした。

でも、そのときの妻は相変わらず精神的に混乱していて、とても落ち着いて電話できるような状態ではありませんでした。

そこで、このときは私自身が釈然としないという感情も後押しして、目の前の仕事を放り出してヒサシがB病院に電話しました。

(※幸いなことに私の仕事は普段から在宅勤務なので、自宅にて妻と相談しつつ、今後の動き方を決めるのは不自由しなかった。)

…で、そのときの電話内容ですが、大体こんな感じでした。


ヒサシ『もしもし、B病院さんに入院している○○(義母)の身内の者です。県外からの見舞いについてお尋ねしたいことがあり、お電話しました。』
B病院『わかりました。どうなさいましたか?
ヒサシ『私と妻はA県に住んでおります。現在、B病院さんはA県を含めて、県外からの見舞い訪問を禁じていると伺いましたが、それは事実でしょうか?』
B病院『はい、仰る通りです。当院では新型コロナウイルスの院内感染防止のため、県外からのご訪問はご遠慮いただいています。』
ヒサシ『A県に住んでいる身内の者からは、○○(義母)の容体は悪く、命に関わる状況だと聞いております。このような状況であっても、A県からの訪問はダメなのですか?』
B病院『はい。県外からのご訪問は全てご遠慮いただいております。』
ヒサシ『ふざけんなよ…こんなときくらい融通しろよ…!!
B病院『申し訳ございませんが、例外は認められません。』
ヒサシ『では、1つご提案です。A県またはB県にてPCR検査を受け、新型コロナウイルス感染について陰性であることを証明できれば、○○(義母)への見舞いを認めていただけますか?』
B病院『PCR検査で陰性…ですか?そ、それは…。』
ヒサシ『どうしました?(この様子だと、県外からの訪問者についてPCR検査がどうのこうのってことは想定外っぽいな。)』
B病院『すいませんが、例外なく県外からのご訪問はご遠慮いただきたく…』
ヒサシ『我儘を言って申し訳ありません。しかし、今は○○(義母)の命が危ういかも知れない状況ですし、こちらもB病院さんには極力ご迷惑をお掛けしないように配慮しますので、A県からの訪問を認めていただけませんか?』
B病院『いえ、ですから…』
ヒサシ『PCR検査を受けて陰性であれば、私や妻が院内感染をさせる可能性は低いと思うのですが。』
B病院『で、では、院内の責任者に確認を取りますので、少々お待ちいただけますでしょうか…』
ヒサシ『はい。お願いします。』

~数分後~

B病院『申し訳ありません。PCR検査で陰性であっても、当院へのご訪問はお控えください…。』
ヒサシ『…どうしてもダメなんですか?』
B病院『はい。本当に申し訳ございません…。』
ヒサシ『…承知しました。では、失礼します。』

ハッキリ言って、このときの無力感はヤバかったです。

B病院への怒りよりも、自力でこの状況を打開できない絶望感の方が圧倒的に強かったです。

今回、私からの電話に応じた人間(病院の事務員)も、会話の後半辺りになってくるとかなり辛そうな声色になっていました。

おそらくですが、その事務員も本音では私や妻の訪問を認めてあげたかったのではないでしょうか。

しかし、B病院で働く人間としては、B病院の方針に従う義務がある。

しかし、B病院が県外からの訪問は禁止と決めている以上、そのように回答するしかない。

出来る限り院内感染の可能性を低くするというB病院の方針について、事務員の立場では従うしかない。

電話している最中、私はそのように感じました。

この電話の前後においても、B病院の対応には到底納得できないという気持ちに変わりはありませんでした。

しかし、B病院にはB病院なりの事情があることを改めて理解した一幕でした。

最後に:病院側はコロナ禍であっても、不要不急でなければ遠方からの見舞いを認めるべきだ!

先ほどの電話から数日が経った頃、義母の容体は徐々に良くなりました。

結局、腹痛の原因は分からず終いでしたが、その後は退院して今は元気に過ごしています。

そして、義母が無事退院した今だからこそ言えることですが、今回のB病院の対応については色々と考えさせられました。

患者の家族という立場では、B病院の対応は到底納得できないものです。

病院側の都合によって親の死に目にも会えないという展開になったら、私や妻は一生かけてB病院を恨んだでしょう。

世間では不要不急の外出は控えろといったことが叫ばれていますが、このときほど不要不急という言葉について考えさせられたことはないです。

少なくとも、親が緊急入院したときに見舞いに行くなんてことは、どう考えても不要ではないし、なおかつ不急でもない。

ましてや、親の命が危ないともなれば、なりふり構わず親のもとに駆け付けたいと思うのが当然ではないでしょうか。

B病院としても、やむを得ない対応であったということを一応は理解しています。

新型コロナによる院内感染リスクを最小化するために、県外からの訪問は一切認めない。

確かに、理屈は分かりますよ。

でも、時と場合によっては理屈よりも大切なことがあるんじゃないでしょうか。

少なくとも、人命が危うい状況に限っては、たとえ遠方からであっても、家族による訪問を認めてやるべきではないでしょうか。

全ての元凶は新型コロナウイルスですが、それを過剰に恐れ、過剰に反応することもまたおかしなことだと思うのです。

今回、自分の身近な人間の緊急入院によってコロナ禍の厄介さを改めて実感したワケですが、明確な正解がないだけに、これは本当に難しい問題だと思っています。

こういった患者の家族側と病院側の主張は平行線であり、決して交わることはないのかも知れません。

でも、やっぱり病院側には患者家族の心情を汲んでほしいと思っている自分がいます。

どうか病院側には、患者と家族の状況に応じて融通を利かせることについて考えてほしいものです。

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