MS(医薬品卸)はコロナワクチン優先接種の対象外!政府は物流の重要性を理解していないのか?

MSの今後

こんにちは、アラサーMRのヒサシです。

 

いよいよ新型コロナワクチンの接種が現実的なフェーズへと突入してきました。

 

政府もここにきて医療従事者を優先接種させるなどの方策を打ち出していますが、ここで1つ気になるニュースが入ってきました。

 

何と、MS(医薬品卸)はワクチン優先接種の対象外となるみたいです。

 

ご存知の通り、MS(医薬品卸)はワクチン流通を担うキーパーソンです。

 

新型コロナワクチンの流通は医薬品卸が担うのか?課題は温度管理への対応か!?

 

ついでに言うと、医薬品の配送のために常日頃から医療機関へと出入りしている業者でもあります。

 

そして、医療機関とはコロナに感染している可能性が高い人々(患者)が集まる場所でもあります。

 

つまり、医療従事者に次いで相対的にコロナ感染のリスクが高い環境に出入りしているのです。

 

…にも関わらず、ワクチン接種について優先的に受けられず、一般人と同列に扱われるのってどうなんですかね?

 

元MSとしては釈然としない気持ちがあります。

 

そこで、今回報じられたMSへのワクチン接種について、個人的に思ったことを書いていきます。

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怒り心頭なMSは多いはず


今回RISFAXで報じられた記事をどのくらいのMSが読んだか分かりませんが、おそらく読んでいて良い気分になったMSは皆無ではないでしょうか。

 

元MSである私ですらハッキリ言ってムカつきましたからね。

 

RISFAXの見出しにもある通り、まさに冷遇という言葉が相応しい状況です。

 

政府 ワクチン運ぶのに卸は後回し、際立つ薬業界の“冷遇ぶり”

 

コロナワクチンはメーカーごとに温度管理も異なるし、専用の冷蔵庫が必要だったり、自治体ごとに流通業者が振り分けられたり、何かと一括りに出来ない事情が多いのは理解できます。

 

ですが、そもそもな話ですが、流通を担う業者がいなければワクチンは医療機関に届きません。

 

いや、ワクチンに限ったことではありませんが、医薬品や医療材料にしたって、必ず現物を運搬する人間が必要なのです。

 

ワクチンを届ける人間(MS)が、ワクチンを優先して受けられない。

 

これって違和感しかないです。

 

ましてや、MSは色々な医療機関に出入りする職種です。

 

MRならばコロナ禍でもリモート営業で何とか仕事を回せますが、MSは医薬品(現物)の納品・回収などで必ず医療機関に訪問しないといけない。

 

そんなMSがもしコロナ感染していたら、あちこちの医療機関にウイルスをばら撒くことになります。

 

だからこそ、MSは医療従事者と同じタイミングでワクチン接種を行う必要があると思うのですが、政府はそうは判断しなかったってことですよね。

 

まさに愚策、まさに愚断と言う他ないです。

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MSは相対的にコロナ感染しやすい職種である


医療機関へと頻繁に出入りする関係上、MSが相対的にコロナ感染のリスクが高いのは否めません。

 

MSに罪はないですが、仕事の関係上そうならざるを得ないのです。

 

先ほどMRであればリモート営業で仕事を回せると書きましたが、MSはそう簡単にはいきません。

 

一部の医薬品卸ではテレワークを導入して、MSも可能な限り在宅で仕事する風潮も出てきています。

 

しかし、それでも医療機関への出入りを完全にゼロにすることは不可能です。

 

急配が入れば、MSが自ら対応するしかありません。

 

返品自主回収が発生すれば、現物を引き上げるために医療機関へと訪問しなければなりません。

 

休日当番で薬の注文を受けたら、そのときに当番をやっているMSが配送するしかありません。

 

どれもこれも地味で目立たない仕事ばかりですが、MSがいるからこそ医薬品のインフラが維持されているのは事実です。

 

業界外から見れば『MSって何?』という状態なのかも知れませんが、MSという職種がいなくなったら現在のインフラ体制は間違いなく崩壊しますよ。

 

何より、医薬品卸でクラスター発生とかが起きたとして、たとえ一時的にでもある地域一帯で医薬品の供給が途絶えてしまったら、最終的に困るのは医療機関や患者なんですけどね。

 

そういったリスクの芽を摘むことについて、政府は考えが回らなかったのでしょうか。

 

こんな風に思ってしまうのは、私が元MSで医薬品卸の仕組みを理解しているからなんでしょうか。

 

どう考えても、インフラを支えるMS(及び医薬品卸の社員)には優先的なワクチン接種が必要だと思うのですが…。

せめて配送職の人たちだけでもワクチン接種できれば良いのだが…


医薬品卸においては、通常の医薬品配送であれば配送職が行っています。

 

(人手が足りない営業所ではMSが配送職の仕事も兼ねていますが。)

 

コロナ禍での『陰の功労者』は医薬品卸の配送職ではないだろうか?

 

急配・返品・自主回収・休日当番などはさて置き、通常の配送業務という意味では、配送職はMS以上の頻度で医療機関に出入りしている職種です。

 

こういった配送職だけにでもワクチン接種を優先して受けさせるってのはダメなんですかね?

 

こんなことは個人的な理想論でしかないことは分かっているのですが、医療機関に頻繁に出入りする人間ほど、優先してワクチン接種をした方が良いと思うんですけどね。

 

そうすることで、医薬品供給のインフラ安定にも繋がるワケですし。

 

配送職にせよ、MSにせよ、確かに医療従事者とは呼べない職種です。

 

しかし、彼らが医療従事者のことを陰から支えていることも事実です。

 

政府は所詮、彼らに対してはただ単にワクチンを運ぶ人という程度の認識しかないのでしょうか。

 

もしそうだとしたら、あまりにも想像力が欠如しているというか、その浅薄さに腹が立ちます。

最後に:後に『政府の愚策』と言われないことを祈る


今回はかなり感情の赴くまま政府のことを批判してしまいましたが、果たしてこの先、ワクチン接種についてどうなるんですかね。

 

きっと政府は政府で、私のような一般人が知り得ないような深い事情のもと、ワクチンの優先接種について段取りを組んでいるのでしょう。

 

政府の偉い人たちは医薬品卸のことを見て見ぬ振りをしているのか、あるいは視界の中に入ってすらいないのか、それは私には分かりません。

 

ですが、MSを含む医薬品卸がワクチン優先接種に関して『切り捨てられた』というのは事実です。

 

こういった場合、切り捨てた側は大して痛みを感じていないものですが、切り捨てられた側はの痛み(不満)は並大抵ではありません。

 

きっと政府には政府なりの言い分があるのでしょうし、彼らにとっては正当性のある判断をしたと思っているのでしょう。

 

しかし、いくら正当性があるからといって、それを好意的に受け入れられるとは限りません。

 

体を張って医療機関へと出入りしているMS(医薬品卸)にとっては尚更です。

 

数ヶ月後、政府がやっぱりMS(医薬品卸)にも優先してワクチン接種させるべきだった…などと言い出さないことを祈ります。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。



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