【リストラの弊害】MRの訪問頻度が減ったことを嘆いている医療従事者は意外と多い?

MRの仕事

こんにちは、アラサーMRのヒサシです。

ここ最近、現役のMRの皆さんは担当軒数が増えたりしていませんか?

それもそのはず、リストラが横行している今の時代、1人当たりの担当軒数が増えるのはごく自然な成り行きです。

かくいう私自身、直近の数年間で担当軒数がかなり増えました。(汗)

その影響により、全ての担当先を偏りなく訪問するというやり方が難しくなってきました。

それどころか、気付いたら半年くらい訪問できていない施設まで出てくる始末です。

具体的には、市場規模が小さい施設とか、あるいは半端じゃない遠方にあるような施設ですね。

ヒサシ
ヒサシ

MRとして、これじゃイカン!!

…などと思う反面、状況としては厳しいのも事実。

時間・労力・距離の制約などから、MRとして思い通りに活動できないことが多々あります。

理想は、全ての施設を万遍なく訪問したい!

現実は、全ての施設を訪問している余裕なんて無い!

この二律背反、一体どうしたものかと葛藤する日々が続いています。

そんな中で、ある病院の薬剤部長からMRの訪問頻度が減って困っているという趣旨の話を伺う機会がありました。

詳しく聞いてみたところ、新薬や出荷調整の情報について、MR経由では全く入ってこないのだとか。

その背景を読み解いていくと、どうやら“リストラの弊害”とでも呼ぶべき問題が起きていることが分かってきました。

人を切り過ぎたせいで、人が情報を運んでこなくなった。

その結果、情報不行き届きによって困る医療従事者が現れ始めている。

要するに、そういった類の話です。

何だかんだ言って、MRによってもたらされる情報とは、医療従事者にとっては貴重な参考材料となり得ることが証明されたとも言えます。

そのことが窺える事例について、現役MRとしての体験談をご紹介しようと思います。

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実例:筆者が担当している薬剤部長の嘆き

もはや珍しくも何ともない製薬会社のリストラ。

2022年後半~2023年前半にかけて、外資系メーカーを中心に大量のMRたちがリストラに遭いました。

代表例としては、ファイザー、バイエル、ブリストル…

ヤンセンファーマに至ってはポジションクローズという前代未聞の措置を打ち出し、リストラ以上にエグいと仕打ちだと業界内では騒然としたものです。

その影響により、現場を回るMRが大幅に減ってしまいました。

この件については病院関係者も肌で感じているらしく、MRのリストラに伴う訪問頻度減少を嘆く声も少なくありません。

実際のところ、私が担当している某病院の薬剤部長が、こんな愚痴をこぼしていました。


ここ最近、外資系メーカーを中心にMRたちが来なくなった。
リストラでMRの首が切られていることは知っていたけど、思った以上に影響が大きい。
新薬だけでなく、添付文書の改定や出荷調整なんかの情報も中々入ってこない。
訪問要請をしても、即日来てくれるMRの方が珍しい。
MRも担当軒数が増えて大変なんだろうけど、ここ最近は酷すぎる。
こんな状況になってしまって、薬剤部としては不便さを感じているよ。

あくまでn=1の事例ですが、このように考えている人もいるのです。

特に、新薬や出荷調整に関わる情報が中々入ってこないのは痛手だそうで。

この辺りの情報不行き届きについて、薬剤部長という立場では悩みのタネなのだとか。

何だかんだ言って、MR経由の情報提供を重視している人々は確かに存在していることが窺えますね。

平成の終盤頃からMR不要論が囁かれるようになって久しいですけど、世間が思っているほどMRの存在価値は低くないように思えます。

ヒサシ
ヒサシ

全ての医療従事者ではないにせよ、MRからの情報を求めている層は一定数存在している!

費用対効果に見合ってないだとか、社内の金喰い虫だとか、MRという職業を貶す意見は沢山あります。

確かに、製薬会社にとってはMRの存在そのものがコストなのかもしれません。

MRの人数なんて、少なければ少ないほど良い。

製薬会社とて営利企業であることを踏まえれば、そのような考え方にも一理あるとは思います。

ですが、医療従事者にとっては必ずしもそうではない。

会社としてコストパフォーマンスを追求するのは結構だけど、その陰では確実に弊害が起きている。

詰まるところ、仕事とはコストが全てではないと実感させられた一幕でした。

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マンパワー不足の実態

今さら言うまでもないことですが、製薬会社がリストラを行う目的とは“人員削減”です。

つまり、どれだけMRが減ったところで、人員の補充なんてあり得ないのです。

まあ、会社としてはそれで良いでしょう。

人件費をはじめとしたコストを削れますからね。

しかし、営業現場においてはどうでしょうか?

これまた周知の事実ですが、残されたMRに負荷が掛かります。

A市だけを担当していたMRが、B市も担当することを強いられる。

C県を担当していたMRが、D県の施設にも訪問することを強いられる。

そんなことが往々にして起こり得るのが、製薬会社のリストラというイベントです。

こんな展開になると、現場のMRとしては大変なんですよね。

もうマジでマンパワー不足と言いますか、全ての担当施設を万遍なく訪問するなんて芸当は不可能です。

そのため、こういった場合は施設ごとの市場性を鑑みて、優先順位を付けた活動が求められるのですが…

これの何が不味いかと言うと、ずばり“MRの足が遠退く施設”が続出するという点です。

もし仮に、自社から新薬が発売されたとします。

なおかつ、自分の担当エリアに2軒の病院があったとします。

片方は、1,000床もある大病院。

もう片方は、100床未満の小規模病院。

MRとして優先して訪問(=攻略)すべき施設は、一体どちらでしょうか?

当然ながら、それは前者の大病院ですよね。

病床数だけが全てではありませんが、MRとして市場が大きい施設から情報提供に励むのはセオリーですからね。

しかし、このセオリーが100%正しいかと言うと、そうとも言い切れません。

MRが優先順位を付けて活動するということは、言い換えれば“優先して活動できない施設”も出てくることを意味しています。

そんな施設においては、MR経由の情報が入ってこない。

早い話、情報面で置いてけぼりを食らうワケですね。

その結果として、この記事の序盤で紹介した薬剤部長みたいに嘆く医療従事者が出てくると。

良し悪しで言えば、これは間違いなく“良くないこと”なんだろうなぁと私個人は思っています。

ヒサシ
ヒサシ

ある意味、情報格差の温床をMRが生み出していると言えるかも…

しかしながら、我々MRとしては致し方ない部分もある。

何とも歯痒いところです。

MRとして、担当している全施設に分け隔てなく情報を伝える。

それが出来れば確かに理想的ですけど、MRを取り巻いている現実は甘くありません。

リストラによってMRが大幅に減っている会社であれば尚更です。

MRの定期訪問は『悪』ではない

MRとは、簡単に言えば“薬屋の営業マン”です。

よって、売上を伸ばしてナンボです。

そのために、医療従事者のもとへ訪問活動を行う。

新薬を採用してもらい、競合品からの切替を狙い、自社の利益を最大化する。

…なんてことはMRであれば誰しも知っていることですが、MRの仕事ってそれだけではないですよね。

自社医薬品の副作用情報を“収集”することもまた、MRにとっては大切な責務です。

何と言っても、MRの正式名称は“Medical Representative”です。

日本語では“医薬情報担当者”という意味です。

つまり、情報提供と並行して、情報収集も行う義務あります。

毎日のように“売上ガー”“実績ガー”などと呪文のように唱えていると、ついつい忘れがちになってしまいますが…

やはりMRたる者、副作用情報の収集を疎かにしてはいけません!!

では、副作用情報の収集するためにMRはどのような行動を取るべきでしょうか?

その答えの1つが、医療機関への定期訪問だと私は考えています。

会社の知らないところで、全く未知の副作用が発現している。

あるいは、特定の副作用が頻発している。

こういった情報を掴むには、やっぱり医療機関への定期訪問を行うことが必要なのかなと。

ヒサシ
ヒサシ

電話やメールだけでの情報収集には限界があるからなぁ…

でも、ご存知の通り昨今のMR減少は半端ではありません。

全ての医療機関に対して定期訪問を行い、全施設で万遍なく副作用情報を聞き取りするなんて、ぶっちゃけ無理ですよね。

だからこそ、とんでもない副作用が見逃されてしまっているのではないか…なんてことを、ふとした時に私なんかは考えてしまうのです。

先述した通り、市場規模が小さいような施設ほど、MRとしては足が遠退きがちです。

そうやって1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月と経つうちに、気が付いたら1年以上も訪問していなかったりとか。

…で、そんな施設に限って、ある日突然『おたくの薬を使ったら突然○○の副作用が現れたぞ!』というクレーム混じりの連絡をしてきたりするから大変です。

エビデンスをガン無視しているとでも言いますか、変に自己流的な薬の使い方をしている場合も多いですし。

そんな悪い意味での超展開も、MRが定期訪問していれば未然に防げたかもしれません。

そう考えると、MRの定期訪問は決して『悪』ではない。

…と言うか、社会的な意義は間違いなくある。

そのように思う場面が増えてきました。

MRによる定期訪問を煙たく思っている人々

MRの定期訪問に価値を見出している医療従事者がいる反面、そうではないタイプの人たちもいますよね。

いわゆるMRなんてウザいだけだ!と主張してはばらない医療従事者ですね。

医者だろうと、薬剤師だろうと、看護師だろうと、こういった人たちは一定数います。

MRとしては耳が痛い話ですけど、これもまた事実です。

ただ、私個人としては彼らの気持ちも理解できるのです。

なぜ彼らはMRが訪問してくるのを“ウザい”と思うようになってしまったのか?

私がこのブログで記事化してきただけでも、思い当たる節が沢山あります。(汗)

MRの溜まり場にされることが腹に据えかねたりとか。

訪問ルールを無視するMRが後を絶たなかったりとか。

不要不急の訪問を繰り返すMRに嫌気が差したりとか。

たとえMRの側に悪意は無くても、医療従事者の側からすればMRを目の敵にしたくもなるような行為の数々。

その積み重ねが『アンチMR』とでも呼ぶべき医療従事者たちを生み出してしまったのでしょう。

彼らからすれば、MRが減ったことで訪問してこなくなったことは朗報かもしれません。

MRに振り回されることもなく、日々の業務を穏やかに過ごすことが出来る。

なるほど確かに、MRを毛嫌いしている層にとっては嬉しい変化かもしれませんね。

しかしながら、彼らとて多かれ少なかれMR経由での情報は得ているはず。

MRの定期訪問を完全に途絶えたとしたら、それはそれで業務に支障が出るはずです。

ヒサシ
ヒサシ

“MRなんて来なくても全然OK!”

…なんて言い切るタイプの医療従事者もいますけど(汗)

まあ、この辺りは個人の価値観次第ですので、正解が存在しないところですが…

『アンチMR』の医療従事者にとって、今の状況は良いこと尽くしと言えるのでしょうか?

私個人としては、必ずしもそうではないと思うのですが、実際のところはどうなんでしょうね。

最後に:『MR不要論』に惑わされては駄目だ!

MRに対する否定的な意見に耳を傾けることも、時には大切だと思います。

しかし、MRの“負の側面”を挙げたら、ぶっちゃけキリがありません。

その“負の側面”を叩くような人たちの意見にも一理あるとは思います。

…が、やはり現役のMRとしては気分の良いもんじゃありません。

その一方で、いわゆるMR不要論は加速するばかりです。

外資系メーカーを中心としたリストラが、このMR不要論に拍車をかけているのも事実です。

でも、こんな時代だからこそ、MRとしての初心に立ち返る必要があるのかもしれません。

MRとして、医薬品の情報提供と情報収集に努める。

ただし、医療従事者たちからウザがられない頻度で…です。

基本中の基本であるが故に、これは疎かにしてはいけない部分だと思っています。

ヒサシ
ヒサシ

何と言っても、MRの訪問を待ち望んでいる医療従事者は間違いなく存在していますからね!

令和以降、MRの雇用環境は冷え込む一方です。

MRの人数が6万人を超えていた平成の頃と比べれば、現在は凋落期と言っても過言じゃないです。

ですが、それでもなお、MRの職業価値はまだまだ捨てたもんじゃありません。

MR不要論に振り回されることなく、MRとして為すべきことを意識して仕事をしていきましょう。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

コメント投稿はこちら

  1. 焼き肉といったらホルモン より:

    ヒサシさんこんにちは! MRさん達は9連休真っ只中でしょうか?暦通りでしょうか?卸関係は勿論暦通りでしょうけれど(^◇^;)今回の記事を読んで真っ先に頭に浮かんだのは MR→医療機関…トリアージでした。MS達も同様でしょうね。世知辛い世の中という言葉だけでは済まない様な事象だと私は思うのですけれどね…。まぁアンチの方々からすれば良い方向に向いてきた!なのかもしれませんが実際のところはどうなんでしょうかね。アンチの方々に聞いてみたいです(^◇^;)

    • ヒサシ ヒサシ より:

      ホルモンさん

      コメントありがとうございます!
      それと、返信が遅くなってしまいスイマセン!

      MR(…と言うか出入り業者)を快く思わない医療従事者は一定数いますので、これはもう仕方ないと割り切っています。
      個人的には自分(MR)を必要としてくれる人たちに貢献できれば、もうそれだけで良いのかなと。

      MRが減ったことでMRの重要性が再認識されるという展開は、色々な意味で皮肉ですけどね。

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